銀座を歩く中国人ツアー客も、今ではすっかり少なくなった。
「冬眠」する日本の中国人向け観光
日本政府観光局は1月25日、2012年外国人訪日観光者数を発表した。大震災によって大幅に低下した2011年に比べ、2012年の訪日外国人は34.6%増加した。とはいえ、「島の国有化」によって冷え込んだ中日関係により、9月以降の訪日中国人数が大幅に減少。2012年の訪日中国人数は前年比37.1%の増加となり、過去最高となる143万人に達したものの、12月単月の数字でみると前年同月比34.2%のマイナスで、わずか52,400人だった。3か月連続の急減である。日本における中国人向け観光業が「冬眠」の時代に突入していることは疑いない。
現在、日本の中国人向け観光業は崩壊の縁に立たされている。資金に余裕のある一部大手旅行会社は持ちこたえているが、中国人ツアーを受け入れている中小の旅行会社は、業種を変えなければ倒産するしかないという状況になっている。日本の中国人向け観光業で雇用されている多くが在日中国人であり、帰国を余儀なくされたり、就業時間の短縮を強いられたりしている。直接の被害者は彼らなのだ。
「中日関係の春」を待ちわびる文化交流