(45)より公平で持続可能な社会保障制度を構築する。社会における統一調達と個人口座を結びつけた基本養老保険制度を堅持し、個人口座制度を整備し、多く納めれば多く給付されるインセンティブの仕組みを充実させ、加入者の権益を確保し、基礎養老年金の全国統一調達を実現し、精算均衡の原則を堅持する。政府機関・事業体の養老保険制度改革を推し進める。都市と農村の住民基本養老保険制度、基本医療保険制度を統合する。都市と農村の最低生活保障制度の統一的発展を推し進める。さまざまな人たちのいずれをも合理的に配慮した社会保障待遇の確定と正常な調整の仕組みを確立し、より完全なものにする。社会保険関係のポータビリティー政策を整備し、保険加入・保険料納付のカバー範囲を拡大し、適当な時期に社会保険料率を適宜引き下げる。定年退職年齢の漸進的引き延ばし政策の制定について検討する。社会保障管理体制と事務処理サービス体系の整備を加速する。国情に合った住宅保障・供給体系を充実させ、オープンな規範化された住宅積立金制度を確立し、住宅積立金の引き出し、使用、監督・管理の仕組みを改善する。
社会保障財政投入制度を整備し、社会保障予算制度をより完全なものにする。社会保険基金の投資管理と監督を強化し、基金の市場化、多次元の投資運営を推し進める。免税、徴税延期などの優遇政策を制定、実施し、企業年金、職業年金、商業保険の発展を加速し、多層的な社会保障体系を構築する。
人口高齢化に積極的に対応し、社会養老サービス体系の確立と高齢者サービス産業の発展を急ぐ。長期の出稼ぎで農村に「置き去りにされた児童、女性、お年寄り」に対する思いやりサービス体系を整備し、障害者の権益保障、「困窮児童」(貧困家庭や片親家庭の子供、出稼ぎなどで両親が不在の家で暮らす子供、孤児など)の分類保障制度を整備する。
(46)医薬衛生体制の改革を深化させる。医療保障、医療サービス、公共衛生、医薬品供給、監督・管理体制の総合改革を統一的に推進する。末端医療衛生機関の総合改革を深化させ、ネットワーク化された都市・農村末端医療衛生サービス運営の仕組みを整備する。公立病院の改革を加速し、政府の責任を明確にし、科学的な医療実績評価の仕組みと業種の特性に合わせた人材育成、人事報酬制度を確立する。合理的なレベル別診療モデルを整備し、コミュニティーにおける医師と住民の契約サービス関係を確立する。情報化手段を十分に利用して、優れた医療資源の縦の流動を促す。地域の公共衛生サービス資源の統合を強化する。「以薬補医」(薬代で病院の収入を補う)を廃止し、治療費と薬の価格を調整し、科学的な補償の仕組みを確立する。医療保険の支払い方式を改革し、全民医療保険体系を整備する。重大・特大疾病医療保険と救助制度の整備を加速する。中医薬事業の発展のための政策と仕組みを整備する。
社会資本による医療機関運営を奨励し、非営利医療機関の設立を優先的に支援する。社会資本は、資源が不足している分野や多元的需要を満たすサービス分野に直接投入することができ、またさまざまな形で公立病院の改革再編に参与することができる。医師の複数病院でのかけもち勤務を認め、民営医療機関を医療保険適用対象に加えることを認める。
計画出産の基本国策を堅持しつつ、夫婦のどちらかが一人っ子の場合、子供を2人産むことができる政策の実施を始動させ、徐々に出産政策を調整、改善し、人口の長期的なバランスのとれた増加を促す。