楊潔チ外交部長 |
新中国成立60周年を前に、楊潔チ外交部長が取材に応じ、新中国成立以来60年、特に改革開放後30年間の中国外交の発展・成果・主要な出来事を重点的に紹介した。
楊部長はまず、世界金融危機の発生以来、国際問題において中国が発揮してきた重要な役割について「世界金融危機発生後、中国は自国経済の安定した比較的速い成長の維持に努めると同時に、国際的な金融危機対策協力に積極的に参与し、多くの重要な主張を打ち出し、国際社会から非常に重視され、幅広く称賛された。これによって、国内の成長・民生・安定の維持という中心課題の達成に向けて良好な外部環境を勝ち取るとともに、危機に打ち勝つ自信を国際社会に与え、世界経済の成長回復と国際金融の安定維持に重要な貢献を果たした」と評価した。
また、新中国外交の輝かしい成果を振り返り「新中国成立以来60年、毛沢東・障ナ小平・江沢民氏を核心とする中国共産党の3世代の中央指導グループと、胡錦濤氏を総書記とする党中央はたゆまず時代と共に進み、革新を切り開き、中国の特色ある外交理念体系を築き上げた。60年来、新中国外交は国家主権・安全保障・発展利益の維持、世界の平和・発展・協力事業の促進に重要な貢献を果たした。わが国は各国と緊密に協力し、各種の国際紛争の処理に責任ある態度で参与してきた。60年来、わが国と世界各国との友好協力は包括的に推し進められた。わが国と国交を結んだ国は、新中国成立当初の18カ国から171カ国に増加し、『われわれの友人は天下に遍くいる』という喜ばしい局面を呈している」と述べた。
さらに「わが国と各大国との関係はたゆまず前進し、それぞれの大国と新たなタイプの協力関係あるいは建設的パートナーシップを徐々に構築している。ロシアとは戦略的協力パートナーシップを構築し、かつハイレベルで健全な安定した発展を続けている。中ロ関係の推進は、両国人民の共通の願いだ。米国とは国交樹立30年で、両国関係に多大な変化が生じ、かつてない深さと幅を持つ水準にまで発展している。欧州連合(EU)とは包括的戦略パートナーシップを、日本とは戦略的互恵関係を構築している。私たちはBRICsや新興5カ国などの対話枠組に積極的に参与し、新興大国間の協力を日に日に強化している。新中国成立以来、わが国は一貫して、隣国との関係の良好な処理・発展を外交全体の最重要位置に据えてきた。わが国の隣国政策には各時期毎に異なる特徴があるが、善隣友好という基本政策は常に同じだ。新世紀に入って以来、わが国は近隣国と善をなし、近隣国をパートナーとする方針を堅持し、善隣友好と地域協力を積極的に推し進めている。わが国はロシアや中央アジア諸国と上海協力機構を共同で設立し、東南アジア諸国連合(ASEAN)と対話を薦め、ASEANプラス3(中日韓)対話に参加している。周辺諸国との経済貿易関係も日増しに緊密化している。中国はすでに、日本、韓国、インド、ベトナム、モンゴルなどの最大の貿易相手国だ」と指摘した。
多角外交分野での中国の業績については「新中国成立以来、特に改革開放後30年で、中国は重大な国際・地域問題の調停、グローバルな問題の解決、世界平和の維持などの面でどんどん重要な建設的役割を発揮するようになっている。国連安保理常任理事国として、中国は国連憲章の趣旨と原則の維持、対話・交渉など平和的な方式による国際紛争の解決に尽力している。わが国は各分野の国際協力を幅広く展開し、国連および国連安保理改革を支持し、ミレニアム開発目標の達成を積極的に促し、国際金融システム改革を積極的に推し進め、気候変動・エネルギー安全保障・大量破壊兵器の拡散といったグローバルな試練に各国と共同で対処している」と述べた。
「人民網日本語版」2009年8月25日