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「財政赤字1兆元超」は何を示唆するのか
発信時間: 2010-03-06 | チャイナネット

 

シグナル2:赤字リスクは許容できる

将来のお金を使って物事を処理する、その鍵は力相応に事を行うことだ。

赤字リスクを測るのに、世界では通常、赤字率(GDPに占める財政赤字の割合)を参考にする。世界でよく使われているマーストリヒト条約の基準によれば、財政赤字の安全ラインは赤字率3%以下。財政部の推計によると、2010年の全国財政赤字は対GDP比2.8%、09年とほぼ同じ水準である。

実際のところ、2009年の財政赤字が2008年より5700億元増加したのに比べると、2010年は1000億元増加したに過ぎない。

中国社会科学院財政貿易研究所の高培勇副所長は、赤字の拡大は積極的な財政政策を引き続き推進することの現れと見ることができると同時に、拡大規模が収縮していることも見て取れるとし、「これは財政リスクを防止するのに有益なだけでなく、今後の赤字削減のために余地を残している」と話す。

経済危機の折には、巨大な財政コストを代価として支払うことがよくある。世界を見渡してみても、米国、日本、イギリス等の赤字はGDPの約10%を占めている。

財政専門家である全国政協委員の賈康氏は、「世界と比べれば、中国の財政リスクは依然として制御可能だ。昨年の財政収入は6兆8000億元超という基礎の上に立てば、リスクは許容範囲内であり、全体的にも安全である」と語る。

 

シグナル3:支出の透明性を高める

暮らし向きが悪くなくても、借金をして生活するからには、リスクを警戒する必要がある。「透明性を高めて、本当に必要とするところへの支出を保証しなければならない」。こうした声を上げる両大会の代表や委員は少なくない。

「現在のところ、赤字リスクは制御可能だが、潜在的な財政リスクを警戒する必要がある。特に、地方政府には隠れた借金行為が存在するため、地方政府の財政リスクを重く見なければならない」と語るのは中国人民銀行済南支店長の楊子強代表。

高培勇氏は、財政リスクは赤字の規模や割合にあるのではなく、政府が赤字を制御できるかどうかにあるとし、「潜在リスクの防止に力を入れ、今後、財政上の重荷が形成されるのを回避しなければならない」と強調する。

 

「チャイナネット」 2010年3月6日

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