最近、北京ではたてつづけに数回、中日国交正常化35周年を記念するイベントが行われた。日本の政界再編が起こっている時期にあるにもかかわらず、依然として政界、経済界及び文化など各分野の千人以上の日本人が北京を訪れ、これらのイベントに参加した。かつての中日友好代表団の「高齢化」ということに対して、今年の訪中代表団の中では、数多くの新しい顔ぶれが目についた。
「日中友好七団体」には、3人の二階堂姓のお方がいる。元自由民主党衆議院議員二階堂進氏のご子息である二階堂行海ご夫妻及び孫にあたる二階堂行宜氏である。1972年、当時の官房長官だった二階堂進氏は、右翼の圧力を振り切って、田中角栄首相と共に、中国を訪問し、中日国交正常化の実現に力を尽くした。田中角栄首相の娘である田中真紀子氏と違って、二階堂進氏の子孫たちは政界には入らなかった。二階堂行海氏は東京理科大学で教鞭をとっており、二階堂行宜氏は東京大学の四年生である。歩んでいる人生は違うが、中国への友情は共通している。中日国交正常化の実現に寄与した先人たちのことや中日友好の重要性などを、彼らは実例をもって語り、現在の日本の若者たちに伝えている。
また、大平知範氏の姿も見られた。35年前に友好訪問された大平正芳氏のお孫さんである。大平正芳氏が亡くなってから、息子である大平裕氏は大平正芳記念財団を創設し、中国ひいてはアジア太平洋地域との学術交流を支援している。現在、この財団は知範氏によって相続されている。
1984年当時の「3000人の青年訪中団」のメンバーの多くは子供連れで、今年6月、「日中青年世代友好代表団」に参加し、中国を訪問した。『読売新聞』の記者であった山田道明氏もそのうちの一人である。中日世代友好を促進するために、中国に対する友情を自らの子供たちに伝えなければならないと考えており、どんな仕事に従事していても、子供たちはこの友情を引き継ぐ使命を忘れてはいけない、と山田氏は語っている。
35年前に、中日国交正常化の実現のために、両国の先人たちは全力を尽くした。現在、中日友好交流は未曾有の発展を迎えているが、歴史の障壁を取り除き、両国の摩擦を解消することは依然として、両国の若者たちが直面している課題である。中日友好事業のために、子孫たちが先人の事業を引き継ぐ精神を必要としている。(作者:人民日報の在日本記者曹鵬程氏である)
「チャイナネット」2007年10月10日