崔天凱・駐日中国大使は20日、日本記者クラブの招待を受けて記者会見を開き、現在の中日関係に対する中国側の見解と対日政策の方針を重点的に説明し、質問に答えた。「中国新聞網」が伝えた。崔大使の発言の要旨は次の通り。
着任後の2カ月余りで、日本各界の友人たちと幅広く接触し、中日関係の長期的で安定した健全な発展を誰もが等しく望んでいるということを深く感じた。これはすでに両国国民の共通の願いとなっている。現在、この願いの実現はまさに良きチャンスを迎えている。
(ハイレベル相互訪問について)
福田首相の間もなくの訪中と胡錦濤国家主席の来年の訪日は両国関係における大きな出来事だ。安倍首相による昨年の「氷を割る旅」と、温総理による今年の「氷を溶かす旅」は、ともにこれに重要な役割を果たした。福田首相の訪中と胡主席の訪日が、中日関係の将来の発展に関する踏み込んだ、十分な意見交換の場となり、両国の戦略的互恵関係をさらに拡充させ、格上げし、戦略的相互信頼関係を強化し、各分野の互恵協力を深め、両国関係の長期的な発展に向けた青写真と枠組が定められることを期待する。この目標の実現に向けて日本側と共に努力していきたい。
(戦略的互恵関係の構築について)
戦略的互恵関係の構築は両国指導者間の重要な共通認識だ。双方が現在行うべきは、この関係の拡充と格上げだ。わたしは、この関係はまず相互信頼の強化を基礎に構築されるべきであり、戦略的相互信頼なしに戦略的相互利益は語り得ないと考えている。これと同時に、双方は共通利益を深め、これを戦略的互恵関係の紐帯とするべきだ。また、相互の戦略的関心にも配慮する必要がある。つまり、重大な問題において相手側の立場を了解し、理解すべきということだ。当然、戦略的互恵関係には両国各界からの幅広い支持も必要だ。
崔大使はこのほか、東中国海のガス田開発、中日ハイレベル経済対話、気候変動、朝鮮半島の核問題をめぐる6カ国協議、日朝関係、中国の平和発展と東アジア協力、台湾問題についても質問に答えた。
「人民網日本語版」2007年12月21日