駐日中国大使館の楊宇臨時代理大使は13日、創価大学を訪問して馬場善久学長との会談や座談会形式の学生代表との交流、さらに基調演説などの活動を行いました。楊臨時代理大使一行はまた、「周桜」(創価大学のキャンパスで周恩来総理を記念するために1975年に植えられた桜)を見学し、同学図書館の中国館に『習近平国政運営を語る 第三巻』『之江新語』『人類運命共同体の構築』など日本語版図書を寄贈しました。
楊臨時代理大使は、創価学会の池田大作名誉会長および創価大学が中日国交正常化の推進と中日友好の促進で果たした大きな貢献を高く評価しました。また習近平国家主席と岸田文雄首相が先ごろ電話会談をして、国交正常化50周年を契機に新時代のニーズに合致する中日関係の構築を推進することで一致したことで、両国関係の今後の発展に方向性が示されたと述べました。
楊臨時代理大使はさらに、国交正常化が達成されて50年後の今日、我々は中日関係の発展過程から有益な経験を汲み取り、両国関係のより大きな発展をどのように推進するかを考えねばならないと論じた上で、一つは原点と初心に戻り、中日関係の正しい方向を確保することだと強調しました。また、国交正常化の際に中日関係が直面していた困難と食い違いは今よりはるかに多かったと指摘して、両国は大同を求めて小異を残すとの原則を守り、イデオロギーと社会制度の違いを乗り越えて平和友好の理想を求めることができたと述べました。楊臨時代理大使はまた、我々は先人の遺志を受け継ぎ、中日が世代を超えて友好的に共存する正しい方向を一貫して堅持し、安定した両国関係が長く続くようにせねばならないと強調しました。
楊臨時代理大使は次に、矛盾や相違点を適切に処理することに言及しました。まず中日関係が妨害されないようすることを訴え、隣国として中日の間にさまざまな矛盾や相違点が出現するのは避けられないとした上で、中日関係を妥当な状態に保ち、両国関係の改善を進めていく過程において矛盾や相違点は徐々に解決していくべきとの考えを示しました。
楊臨時代理大使は第3のポイントとして、友好と協力を強化し、中日関係に新たな内容を付与することが必要と論じました。また新たな情勢下にあって、双方は国際問題や地域問題で一層協調・協力して、気候変動など世界的な課題に共に取り組むと同時に、二国間レベルでの互恵協力関係を引き続き発展させ、民間の友好交流を強固にすべきだと提唱しました。
楊臨時代理大使は、半月後に開幕する北京冬季五輪についても言及しました。まず、中国はすでに準備を整えており、厳格な感染対策で、選手と関係者の健康と安全を最大限に保護し、各試合が安全かつ順調に行われることを確保すると説明した上で、日本は大規模な代表団を中国に派遣して参加すると述べて、日本人選手が北京で活躍し好成績を収めることを祈ると述べました。
馬場学長は会場で、創価学会の池田大作名誉会長のあいさつを読み上げ、創価大学は日中平和友好を堅持するという池田名誉会長の信念を貫徹し、70カ所以上の中国の大学と協力協定を締結し、大学生代表団の訪中を度重ねて実施したと説明し、日中国交正常化50周年にあたり、同学は引き続き日中友好交流に尽力し、両国国民の相互理解と友好感情を増進し、日中関係の改善と発展の推進に寄与していくと表明しました。そして、北京冬季五輪の成功を祈り、五輪大会を契機に両国が様々な交流を展開していくことを願うと述べました。
楊臨時代理大使は座談会の際に、同学学生代表から寄せられた中日の国民感情や若者の成長の問題などについての質問に答えました。創価大学での活動終了後には、フェニックステレビなどのメディアの取材を受けました。(閣、鈴木)
「中国国際放送局日本語版」より 2022年1月15日