エコ文明
水鳥、魚介類、レンコン、ひしなどは湖北省の観光名所洪湖のほとりに住んでいた張聖元さんの頭に残る楽しい幼年時代の記憶であった。しかし、1980年代の中期頃から、過度の水産物養殖により、水質汚濁を招来し、水産物はほとんど何もとれなくなる状態になっていた。このような悲劇は湖北省以外の地域でもよく発生している。これに対して、中国共産党は人と自然の調和共生の促進、経済発展と人口、資源、環境との協調のとれた発展を打ち出した。2003年から2005年にかけて、500万ヘクタールあまりの農地が林地に、3000万ヘクタールあまりの牧草地が草原にもどされた。2006年、中国は3000万トンの標準炭を節約し、都市部の汚水と生活ゴミの無害化処理率はいずれも50%を上回っている。2007年上半期に、中国はまた一連の高汚染、高消耗の小規模火力発電ユニット、資源の浪費が深刻で、事故が頻発している小炭鉱を閉鎖した。湖北省の洪湖もこの過程において効果的に整備された。現在の洪湖は水質が目に見えて好転し、5万羽の水鳥がまた飛来し生息するようになり、水生植物のカバー率は95%以上に達している。洪湖地区の水鳥保護員となった張聖元さんは往時の美しい景観が回復しているのを目にして喜んでいる。「エコ文明建設」は第17回党大会ではじめて執政党の戦略目標の一つとして取り上げられた。これは、在来の工業文明に対する理性的な反省の結果であり、中華民族の生存と発展におけるエコ文明の重要な意義を具現するものであり、自分の責任をきちんと果たす大国としての中国の国家像をも示している。
「チャイナネット」2007/11/08