新中国成立60周年の祝賀式典が間近に迫っており、中国国民が期待するこの式典を、北京で長期生活する外国人も首を長くして待っている。駐中国大使館員は、「誕生日の主役は自分ではないが、この大イベントに非常に期待しており、人類史上に新たに刻まれる大行事をともに楽しみたい」と話している。
中国で働いてすでに3年になるウクライナ駐中国大使のアレクサンダー・フェッチェフ助手は、中国が自らの「誕生日」を迎えるために慌しくしている様子にはすっかり慣れたという。「小学生、公務員、警察、胡同(フートン、下町の路地)のお年寄り、だれもが忙しく、国慶節について彼らと話をすると多くが笑顔を見せ、『これは中国の大イベントだから国に貢献したい』と同じような答えが返ってくる」と話す。
ウクライナも閲兵式をよく行うが、北京のように全市民が参加することは非常に珍しい。
中国を研究して10年近くになるアレクサンダー氏は、北京は中国文化の中心で経済の中心でもあるが、政治の中心としての役割はさらに大きいことをよく理解している。北京の皇城根のあたりで育った人はみな、生まれながらにして政治意識と大局的思想を持っている。
アレクサンダー氏は、新中国成立から60周年を迎え、大閲兵式を行うにふさわしい時が来たと感じている。「閲兵式は過去60年を振り返るもので、政府は中国がどのような成果を挙げたかを国民に知らせる必要がある。この成果は大げさに言うのではなく、事実を述べなくてはならない」と話す。
一部の西側メディアからは、中国の閲兵は欧米に対する示威行為であるとされているが、アレクサンダー氏はこの見方はばかばかしいと感じており、「国の強大さというのは多くの面に現れるもので、経済、科学技術、軍事、文化のどれも重要な要素である。誕生日パーティーにミサイルや戦車が登場するのは、栄光を示すためで、中国の内情をばかにしている」と語る。
マレーシア駐中国大使館の鐘潤章(Chong Yun Jang)副商務参事官は、中国は趣のある国で、閲兵式は世界各国の中国への理解を深めることができると考えている。中国の隣国として、マレーシアは中国をよきパートナーと見ている。双方の交流において、中国は日に日に強大化しているが、弱者をばかにすることはない。隣国にとっては「寄らば大樹の陰」である。
「副商務参事官として、中国の繁栄がマレーシアにもたらすチャンスに注目している。なので、世界が注目するこの『誕生日パーティー』では細部までじっくり観察し、何らかの収穫が得られることを期待している」と話す。
欧州のある国の駐中国大使館の報道官は、どれだけの武器や装備が参加するかは重要でないが、国の誕生日の迎え方はやや厳粛であるとしている。同報道官は、「中国人は何事にも真剣で、失敗は許されない。これは中国がこれまでに自然災害、境界紛争、社会モデルの転換などの試練を経験してきたことと関係しているかもしれない」と語る。
「歴史の十字路に立ち、中国は独特な道を歩むことを選択した。途中で回り道し、挫折もあったが、中国は民族の輝かしい未来へと続く道を見つけ出せると歴史で証明されている。しかもこの道は、その他の国も一緒に歩むことができる道である。毎回の閲兵式は、新中国の成長を示すものであると言うべきである」と、同報道官は話す。
「チャイナネット」 2009年10月1日