国連気候変動枠組み条約の作業部会が2日、スペインのバルセロナで始まった。77カ国グループと中国を代表して開幕式で発言したスーダン代表は、「われわれはここで、われわれの断固たる立場を再度表明する。京都議定書の内容を引き続き貫徹していくとともに、京都議定書の第一約束期間が期限を迎える2012年より後の先進国の排出削減の法的基盤としなければならない」「先進国が京都議定書の生命を終わらせようとしていることに、われわれは深刻な懸念を表明する。これは共通だが差異ある責任の原則に反し、コペンハーゲン会議を危機的状況に追いやるものだ。われわれはすでに、これを断固阻止する準備ができている。先進国は排出削減方面で引き続き主たる責任を負う必要がある」と述べた。
5日間の日程で行われる今回の作業部会は、年末に予定されるコペンハーゲン会議前の最後の公式協議であり、合意案について継続審議し、コペンハーゲン会議に向けた最終合意文書を作成する取組みが中心となる。先進国と発展途上国の間になお、温室効果ガス排出削減の責任と義務において鋭い論争があるため、バルセロナ会議はコペンハーゲン会議を順調に開催するための最後の機会と見られている。
アフリカグループの代表は「先進国は定量化された排出削減目標を早急に定め、排出削減目標を数量化するだけでなく、それを実施するための有効なメカニズムを構築しなければならない。さもなくば、たとえコペンハーゲンで新たな合意が成立しても、成功とは言えない」と述べた。
小島嶼国連合の代表も、77カ国グループと中国の立場への支持を表明し、「京都議定書を抹殺してはならない」と呼びかけた。
「人民網日本語版」2009年11月4日 |