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コペンハーゲン会議、政治的合意の可能性もあり
発信時間: 2009-12-06 | チャイナネット

北京週報記者 曾文卉

コペンハーゲンで開催される気候変動枠組条約締約国会議(COP15)が12月7日に開幕する。会議の開催を前にして、気候変動問題で世界から注目されている中米両国が相次いで排出量削減目標を発表した。米国ホワイトハウスは11月25日、オバマ大統領が会議に出席し、大会席上で2020年までに温室効果ガス排出量を2005年ベースで17%削減し、2050年には排出量を83%削減するという排出量削減目標を公にすると発表した。その日、中国国務院常務会議は、「2020年までに、中国の単位GDPあたり二酸化炭素排出量を2005年より40~45%削減する」との決定を下した。中国外交部は、温家宝国務院総理が今回の大会に出席することを発表した。

中米両国が打ち出した排出量削減目標はコペンハーゲンでの合意を推進することができるのか?中国の排出量削減目標は実現できるのか?これについて『北京週報』は、著名な環境経済学者である中国社会科学院・持続可能発展研究センターの潘家華主任にインタビューした。

 

―― 中国と米国という世界最大の温室効果ガス排出国がすでに排出量削減についての態度を明らかにしたことは、コペンハーゲンでの合意に向けての見通しが明るいことを示すものか?

 

中国と米国の態度表明には本質的に大きな違いがある。米国の態度表明はまだ国会の授権を経ておらず、不確定性が高い。同時に国際社会の予想とも大きく異なっていた。2020年までに温室効果ガス排出量を2005年ベースで17%削減、2050年の排出量83%削減という米国が公約した二つの目標には関連性がないし、互いに矛盾している。また、米国は資金技術面で公約をしていない。したがって、態度表明はしたが、それはコペンハーゲン会議を積極的に推進するとの考えから来るものではなく、やむなく同調するという消極的な態度だ。

 

「バリ・ロードマップ」によれば、発展途上国である中国は定量的な公約をする必要はない。中国が定量的な公約をしたことは国際社会の予想外のことだった。また、「バリ・ロードマップ」には、発展途上国の排出量削減行動は先進国の資金・技術援助とリンクしていなければならないと明確に規定されている。しかし中国は主体的に公約を行い、条件についてとやかく言わなかった。中国の公約は、現在の中国の発展段階から見ても、ひいては先進国の水準と比べても、その数字はかなり大きく、コペンハーゲン合意プロセスの進展にとってプラスの作用を果たすもので、責任ある態度である。

 

それぞれの態度表明には出発点の違いがあるとはいえ、それでも何の表明もないよりはしたほうがいい。少なくとも中国と米国がコペンハーゲン合意に注目し、尽力しようとしていることを示している。しかし、この二つの態度表明だけに頼っていては、コペンハーゲンで「バリ・ロードマップ」が必要とする協定の合意を保証することは不可能だ。まず、先進国が行った公約のうち、2020年までに温室効果ガス排出量を1990年の水準から25~40%削減するという「バリ・ロードマップ」の求める排出量削減目標を満たしているものは一つもなく、しかもどの先進国も資金と技術の援助で相応の公約を行っていない。また、インドが相応の排出量削減目標を打ち出していないなど、多くの発展途上国がまだ明確な排出量削減スケジュールを制定していない。こうした要素が欠けていては、コペンハーゲン協定は政治協定、枠組み協定にすぎなくなり、細かい具体事項は今後また再度検討ということになってしまう。しかし、中米の態度表明や各国政府の積極的な推進があってこそ、このような政治協定の合意に向けて努力が行われるようになったわけで、これも一つの成果であり、一つの成功である。

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