ホーム>>政治>>往来と交流
コペンハーゲン会議、政治的合意の可能性もあり
発信時間: 2009-12-06 | チャイナネット

―― 中国の経済刺激計画では資金の40%が省エネ・排出量削減と関連する分野に向けられているが、最近では2020年の単位GDPあたり排出量を40~45%削減する目標も打ち出された。現在の発展動向でいくと、この目標の実現は困難だと思うか?何が鍵になるのか?

 

中国がこの目標を実現するにはまだかなりの困難がある。温室効果ガス排出量削減の実現は主に、1)経済構造調整、2)エネルギー構造調整、3)技術による排出量削減の三つの方面にかかわっている。中国は数年にわたって経済構造調整を強調してはいるものの、実際のところ顕著な成果は得られていない。中国は「鋼性構造」の発展段階にあり、現在の産業構造は「鋼性」で、調整することができない。中国は大量の原材料でインフラ建設や建物の建築を保障しなければならず、大量の機械設備、重化学工業を必要としている。そうしなければ工業化と都市化を達成することはできない。結局のところ、どの国でもハイテクをたやすく発展させたり「ハリウッド」を作ったりできるというわけではないのだ。

 

エネルギー構造について見てみると、中国は過去三十年間一貫して再生可能エネルギーを発展させることを強調してきたが、エネルギー構造はほぼ変わっていない。現在、石炭がエネルギー構造の69%前後、石油が22%前後、天然ガスが2%、水力発電が7%前後、原子力が1%を占めている。経済基盤の制約により、低コストの工業化と都市化が求められたため、従来の化学エネルギーへの依存度がさらに高まっている。もし風力エネルギーと太陽エネルギーに依存するとなると、50年で出来る近代化に200年かかってしまうことになる。したがって、風力エネルギーと太陽エネルギーに革命的な技術的進歩がなければ、工業化の重責を担うことはできないだろう。

 

技術による排出量削減を分析してみると、実際には、中国の技術が遅れておりエネルギー効率が低いと考えるのは誤解である。中国にはローエンド技術もあるがハイエンド技術もある。全体的に、中国の技術は先進的で、国外にある技術はすべて中国にもあるが、太陽熱湯沸かし器や農村の家庭用メタンガス等、中国が持っている技術で国外にはないものも多い。中国のエネルギー効率は多くの面で国外より高く、例えば一定規模以上の鉄鋼企業における鉄鋼トンあたりの総合エネルギー消費は0.7トンにも満たず、OECDの平均レベルを下回っており、しかも新しい建築省エネ基準も高く、自動車の燃料消費効率も米国より高い。

 

したがって、2020年までに単位GDP排出量を40~45%削減するというのは高い目標だ。韓国では、発展レベルや工業化の度合いが今の中国と同じだった1970~1990年に単位GDP排出が2.6%増加し、1990年~2007年の間に排出量は14%しか減らなかった。中国は1990年~2007年に非常に苦しい条件下で単位GDP二酸化炭素排出量を49%削減したが、今後もそれが実現できるというわけではない。中国は「第11期五カ年計画」期間中に5万キロワット以下の小型火力発電ユニットを大量に閉鎖しており、今後の技術による省エネルギーの余地はますます狭まり、「第12期五カ年計画」の期間中に閉鎖できるような小型火力発電ユニットはもう残っていない。したがって、この目標の実現には非常な困難がともない、多大な努力を払わなければならない。

     1   2   3    


  関連記事

· 中国、コペンハーゲン会議の成功に向けた努力を呼びかけ

· 中国、インドと気候変動問題で協力強化

· 胡主席、気候変動会議での各国との協力を強調

· 中米、気候変動など協力分野の拡大を図る

· 中欧の首脳が金融危機や気候変動について会談

  同コラムの最新記事

· 上海協力機構財務相・中央銀行総裁会議が開催

· 胡錦涛主席、ロシア安全保障会議書記と会談

· 中ロが第4回戦略安全協議を

· 民主党執政後初の大規模な代表団が訪中

· 呉邦国氏、インドネシア国民協議会議長と会談