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コペンハーゲン会議、政治的合意の可能性もあり
発信時間: 2009-12-06 | チャイナネット

―― 一部の西洋諸国は、輸入商品に対して環境税を徴収し、入国する旅客機にも環境汚染税を課している。これは環境保全を口実にした貿易保護主義を招きやすいのではないか。環境気候を口実にしてすきに乗じるような貿易保護主義をどのように防止するべきだと考えるか?

これは明らかに、表向きは「気候保護」という看板を掲げてはいてもその実は貿易保護主義の行為だ。貿易保護主義を避けることはできないが、国としては政治的側面から決意を表明することができる。法律法規の制定、エネルギー効率の向上、炭素マークの推進、企業競争力の向上などは、こうした非関税障壁への対応上で確かに有用だ。

 

―― 中国は省エネ・排出量削減で、植樹造林や非石油エネルギー比率の向上、新エネルギー車研究開発の促進等、多くの努力をしている。しかしその一方で、私たちはよりよい生活を追求し、近代科学技術がもたらす利便性を享受している。この矛盾をどのようにしてバランスをとるのか?省エネ・排出量削減のために個人の生活上の楽しみを放棄することを支持するか?

ヨーロッパの多くの都市に行ったことがあるが、科学的で合理的な計画のほかに、ヨーロッパの多くの都市の消費モデルや生活モデルも、中国にとって大変参考にする価値がある。ヨーロッパでは小排気量車が多いが、中国では大排気量車がほとんどだ。また、ヨーロッパの建築も非常に省エネルギーなものだ。

個人的には省エネ・排出量削減の生活スタイルを支持しているし、自分で車を運転することを楽しみとは思っていないが、これほど仕事が多く任務が重くては、もし車を運転しなかったら、タクシーはまったくつかまらず大量の時間を移動に無駄遣いすることになる。これもまた中国の社会発展段階に起因する問題だ。

 

プロフィール

潘家華教授は現在、中国社会科学院・持続可能発展研究センターの主任、研究員、博士課程指導教授。1993年帰国後に中国社会科学院に入り、環境経済学と世界の持続可能発展分野の研究に従事。1997/98年に国連開発計画北京事務所のシニア・プログラム・オフィサーとエネルギー・環境顧問を務めた。1998~2001年、オランダで国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で温室効果ガス排出量削減の社会、経済、技術総合評価報告書のコーディネーション、組織、執筆、全体編纂作業に参画。2001年10月に中国社会科学院に帰任。現在は中国生態経済学会副会長、中国保護母親河(長江の保護)顧問団メンバー、国家気候変動専門家委員会委員、欧州気候フォーラム理事を兼任。研究分野は環境経済学、持続可能な都市化、世界の変化と世界経済、持続可能な発展経済学。

 

「北京週報日本語版」より 2009年12月6日

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