グローバルサイトの報道によると、米レキシントン研究所はこのほど、各種の水雷に由来する潜在的脅威が様々な形で増大しつつある、と指摘するダニエル・グーア副所長の論文を発表した。全世界50数カ国にある在庫リストを見れば、水雷は現在およそ300種に上り、合計25万個以上。30数カ国が製造、うち約20カ国が輸出している。
過去数十年の間に水雷技術は大きな進歩を遂げた。しかも、多くの国が巨額を投資して多種多様な先端の水雷を開発中。目下、ロシアと中国も一連の水雷を研究開発して配備しているところであり、異なる推進式を採用した数種類の水雷、海上の艦船に搭載できる水雷もある。北京政府はすでに大量の水雷を保有しており、ロシアからも最先端な水雷を購入。中国は先進的な水雷技術を取得しているだけにとどまらず、水雷関連の戦術や技術の策定能力も向上している。
解放軍の分析家たちは、米軍の「砂漠の嵐作戦」における地雷撤去行動を研究することで、米国の潜在力と弱点を認識した。米国及び同盟軍が展開する地雷撤去の難しさを理解し、イラクにおける地雷敷設の欠点も見て取った。同様に、中国の分析家も米軍の「イラクの自由な行動」における地雷撤去の行動を研究した結果、イラクに敷設したかなり数の水雷を米軍がなかなか撤去できていかいことを発見。こうしたことから中国は、米国が台湾海峡における問題に干渉した際、米軍の行動を阻止する狙いから、強大な水雷敷設能力を開発することを最終的に決定した。
中国は現在、5-10万個の水雷を保有していると言われ、なかでも遠隔水雷は敷設水雷の防御に非常に適しているが、進攻作戦にも参与できる。このほか、中国は潜水艇が自ら敷設する水雷(SLMM)も大量に保有している可能性が高い。こうした自航式水雷は魚形水雷を携帯できることから、その他の方法では到達できない水域に敷設することが可能だ。
注視すべきは、中国は81年からロケット式浮動水雷の研究開発を開始し、89年にその原型である水雷を製造したことだ。つまり、北京政府の水雷技術開発の期間はとうに20年を超えているのである。中国は現在、輸出できるロケット式浮動水雷を2種類保有していると言われる。
だが、最近の中国のロケット式浮動水雷に関する調査で、「北京政府が、水雷戦関連の技術を改めて認識する過程で、広大かつ水深の深い海域で水雷を展開し、制式攻撃能力を備えた浮動水雷を開発、装備することが非常に重要だ、と意識した」ことが明らかになった。
「中国網日本語部(チャイナネット)」 2010年4月26日