米英メディアの19日の報道によると、英国で開催中のファンボロー国際航空ショーに米軍需企業が最新の対空レーザー兵器を展示し、今年5月の秘密実験で無人飛行機数機の撃墜に成功していたことを公表した。レーザー兵器による洋上での空中標的の撃墜は初めてだ。「広州日報」が伝えた。
報道によると、米レイセオン社はファンボロー国際航空ショーに対空レーザー兵器システムを展示。同兵器の秘密実験を実施したことを初めて公表した。秘密実験は今年5月末に米カリフォルニア州沿海の海軍兵器実験場で、現在アフガニスタンやイラクの戦場で活躍している無人飛行機を標的に実施。軍艦に設置されたレーザー兵器はレーダーシステムの誘導の下、約3.2キロ先を時速480キロで飛行する無人飛行機4機を攻撃。32キロワットのエネルギーにより、無人飛行機は数秒で焼き払われたという。
「洋上での撃墜成功は初めてだ。スターウォーズよりずっとリアルだ」----。レイセオン社のマイク・ボーエン副社長は「わが社のレーザー兵器は無人飛行機を火の玉にした」と述べる。
レイセオン社は敏感な事柄であることを理由に、無人飛行機の飛行高度、速度、距離を公表していない。だが米海軍は可能な限り実戦に近い実験を要求したという。
レイセオン社のレーザー兵器は商用レーザー設備6基を使用。軍艦に設置し、強力な高エネルギーレーザービームを合成。米軍艦の「ファランクス」艦艇用近接防御火器システムと連携し、後者のレーダーシステムを使って照準を定める。無人飛行機への攻撃以外に、小型艦船・迫撃砲弾・ロケット弾への攻撃にも使用できる。2016年に配備される見通しだ。
「人民網日本語版」2010年7月22日