米国とベトナムは11日、初の海軍合同演習を開始した。米国は原子力空母「ジョージ・ワシントン」を含む大型艦艇多数を投入する。日本海での韓国との軍事演習に続き、南中国海でもベトナムと軍事演習を行うという米国の動きに、諸外国は注目している。米駆逐艦「ジョン・マケイン」は10日、将兵290人と共にベトナム中部のダナン港に入港した。ベトナム側と軍事交流を行い、1週間の米越合同軍事演習に参加する。米軍はミサイル迎撃能力を備えるジョン・マケイン以外に、原子力空母も投入する。新華社が伝えた。
■期間1週間、米側は原子力空母を投入
8日に原子力空母ジョージ・ワシントンがベトナム中部ダナン沖の南中国海海域に到着したのに続き、10日には駆逐艦ジョン・マケインもダナン港に入港した。軍事交流の準備をし、約1週間の海上合同演習にも参加する。これは米越両国が過去の敵対関係をすでに解消し、さらに軍事的結びつきを強化したことを示すものだ。今回の演習は米越国交正常化15周年記念活動の一環でもある。
ベトナムと米国はかつて15年にも及ぶベトナム戦争を戦った。米側の死者は5万8000人、ベトナム側の死者は120万人以上にも達した。両国関係は冷え込み、1995年になってようやく国交が正常化した。
近年米越関係は急速に発展し、最近では原子力分野の協力まで行われている。東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議でクリントン米国務長官が南中国海係争への介入について大口を叩いたことから、諸外国はベトナムが米国の新たな盟友になるのではないかと推測している。