韓国世宗(セジョン)研究院の南朝鮮関係問題の専門家である程晟昌氏は、バスケットボールの試合が終わった時の対応を例に挙げて、正恩・正哲両氏について述べた。程氏によれば、正恩氏の兄・正哲氏はチームメイトを「みんなよくやった」と激励したのに対し、正恩氏は数名のチームメイトを呼びつけ、いついつのタイミングでのドリブルとコンビネーションがまずかったのはどうしてかと問いただしていたという。(このエピソードを引いて)程氏は、「彼(正恩氏)は細部にまで相当にこだわる」と結論付けた。このような性格は、金正恩氏の政治の世界での道にも影響を及ぼすかもしれない。
金正恩氏は、ほぼ一夜にして政治の表舞台に現われ、国際世論の注目を集めた。では、この80年代生まれの若者は、朝鮮に新しい政策変動をもたらしうるだろうか。アナリストが「(それは)十分あり得るように思われる」とする理由としては、彼がかつてヨーロッパに留学した経験があり、西側のエンターテイメント・スターを好み、フランス語や英語等にも堪能であることなどが挙げられる。しかし、中央党校国際戦略研究所の張璉瑰教授は、「彼(金正恩氏)がヨーロッパに留学経験があるからといって、開放路線を採る意思を有するとは限らない。正恩氏は現在のところ未だ後継者に過ぎないのであり、朝鮮の重要な政策方針についてはなお金正日氏が決定することになる。朝鮮の目下の核政策と対外政策に重要な改変の兆しは見出し難い」との認識を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月13日