韓国政府の担当者は、この報道に対して否定的見解を示した。韓国外交通商部の関係者は、次のように指摘している。朝鮮は一貫して韓国駐留米軍の朝鮮半島からの撤退を要求し、自主・自力での更生を強調している。また、朝鮮は中国に依存しているが、中国に対しては根強い不信感もあり、常識的に考えて、中国軍の進駐を受け入れたり、望んだりということは難しい。更に、もし人民解放軍が朝鮮に進駐すれば日米が強く反発し、中国にとっては大きな外交負担となる。
中国の軍事専門家・宋暁軍氏は、次のように語る。現在、朝鮮は正に政権交代の敏感な時期にあり、韓国の保守派は朝鮮に波乱を起こしたくて仕方がないのだ。「人民解放軍の朝鮮進駐」と騒ぎ立てるのは、朝鮮情勢の不安定さを証明するためである。李明博(イ・ミョンバク)大統領のハンナラ党が政権の座につけたのは、朝鮮情勢に対する韓国社会の不安があったからだ。現在、韓国政府は経済を上向かせることができず、中朝との関係も下り坂傾向にある。政権の前途を危惧したハンナラ党は、再び朝鮮情勢を持ち出し、米韓軍事協力体制の強化を狙ったのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月22日