近頃、ロシア、日本、米国、オーストラリアの指導者や政府高官が次々とアジア太平洋地域を訪問した。アナリストは、これらの大国が実行する新たなアジア太平洋外交には、それぞれ異なる思惑があると分析する。「新華網」が伝えた。
ロシア:影響力を強化
ロシアのメドベージェフ大統領はロシア・ASEANサミットに出席後、10月31日にベトナムへの公式訪問を行った。メドベージェフ大統領は、「ベトナムはロシアのアジア太平洋地域における主要な協力パートナーだ」と語っている。
ベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席は、「ベトナムとロシアの伝統的な友好関係・戦略パートナー関係は、両国にとって重要な戦略的意義を持つ。両国は原子力エネルギー分野、石油・天然ガスの採掘分野の協力で多くの成果を得た。このことは、双方の協力における相互信頼を反映しており、両国の戦略パートナー関係をさらに充実させ、両国のエネルギー分野における協力をさらに広く深く発展させた」と述べた。
ロシアとベトナムは、ベトナムでの原発建設や、ロシアでの石油・天然ガス採掘に関する合意など、エネルギー分野の多くの協力文書に署名した。中でも、ベトナム初となる原発プロジェクトの投資総額は50億ドル以上に達した。ロシアは同プロジェクトについて、「ロシア・ベトナムがより幅広いエネルギー関係を打ち立てるための重大な成果であり、両国のエネルギー・科学技術協力が新たなレベルに達したことを示すものとなった」としている。
ベトナムの世論は、ロシアは資源が豊富なベトナムとの協力を通じ、成熟した工業技術のメリットを十分に発揮することができる。一方のベトナムは資金的、技術的なサポートを得、資源を財源に転換できるばかりでなく、自身の戦略的地位を高めることができ、互恵・ウィンウィンの結果を得ることができるだろうとの見方を示している。
日本:資源の供給源を探求