(8)漸進的な民主化プロセス
ある視点から見ると、中国ではすでに民主化移行が始まっている。ソ連や他の東欧社会主義諸国と異なるのは、中国の民主化移行には明らかな断裂が生じないことだ。これは漸進的で、緩やかな、しかも自らの特徴を備えた移行だ。
中国の経済改革は30年前に始まった。これも漸進的で、緩やかな、中断なきプロセスであり、東欧諸国の改革のような「大爆発」は生じなかった。中国は経済制度の自由化を一歩一歩実現していった。どの時点で質的変化が生じたかは確認できないが、政府の関与は依然強大ではあるものの、中国経済はすでに社会主義経済から資本主義経済へと変化している。
経済改革と同様に、公民の自由と参与も一歩一歩推進される。遠くない将来にわれわれは、ついに中国を民主社会と見なすことができることに気がつくのかも知れない。(文:エンリケ・ファンフル元在中国スペイン大使館商務参事官、元スペイン・中国企業会員会委員長)(編集NA)
「人民網日本語版」2011年2月17日