こんにちは、私はルイス・ルハイロ、中国語名は陸海諾です。メキシコの『亜洲通』社の者です。お会いできて嬉しく思います」----。在中国メキシコ大使館の春節(旧正月)レセプションで、陸海諾氏は礼儀正しく、中国語で自己紹介した。彼の中国語は外国風で余り流暢ではなく、スペイン語を交ぜてようやくコミュニケーションが取れることもある。レセプション後、陸氏は自社の席に記者の私を誘った。
中国語を勉強しようと思ったきっかけをたずねると、陸氏は「大学時代に専攻が国際関係で、アジアに興味がありました。当時教官に『アジアを研究したいのなら、中国を理解しなければならない。多くの国が中国文化の影響を深く受けている。中国は広大な国土と膨大な人口を持つ。急速に経済が発展し、豊かな文化を持つ』と言われました。教官の指導の下、中国語を学び始めました。05年から北京で中国語を学ぶとともに、メキシコのモンテレー工科大学の駐北京代表を務めました。北京に暮らして4年になります」と答えた。
陸氏は興味深げな様子で続けた。「北京で私は中国の急速な発展を実感しました。中国の発展は全世界の視線を惹きつけ、メキシコを含む中南米の関心を集めています。しかし中南米では中国を理解している人は少なく、教育や研修が必要です。私はこれは良い機会だと思い、07年に仲間2人とともに『亜洲通』社を立ち上げました。中国との交流、ビジネス、投資を希望する中南米の公共機関や民間企業のために専門の人材を育成すると同時に、その対中貿易の橋渡しをする会社です。業務は着実に発展しています。弊社はメキシコなど中南米諸国の大学を中国に紹介し、中国の高等教育機関との交流・協力関係を築きます。また、中国での研修プログラムに参加者を募集し、現地企業との直接的な交流を手配して、中国を的確に理解できるようにします。メキシコなどの公共機関や民間企業はこうした支援をとても必要としており、次々に弊社と打ち合わせをしています」。
中国の発展に話が及んだので、私は現在国際社会でよく聞かれるおかしな「中国脅威論」を思わず想起し、中国の発展についてどう受け止めているか聞いてみた。陸氏は「中国の発展は世界にとって決して脅威ではありません。国際ゲームのルールの変更を促し、これまでの2つの超大国を中心とする構造に終止符を打つものです。世界はすでに多極化という新たな時代に入っています。発展によって中国は貧困削減の分野で際立った成果を挙げ、世界の模範となりました。中国の発展は世界に機会をもたらしています。私が中国語を学び、『亜洲通』社を設立したのも、中国の発展がもたらしたチャンスです。中国は急速な発展の過程、世界へと向かう過程で、いくつかの問題や矛盾を生むかもしれませんが、これは自然なことです。問題は一歩一歩解決できるし、問題の解決は新たな機会を意味します。絶対に脅威ではありません」と答えた。
最後に北京での生活について雑談すると、陸氏は「私は北京を愛し、中華料理を愛しています。中国の父、中国の母もいますが、私にとてもよくしてくれます。現在私は毎年何回も、学生や会社員を中国での研修や交流に連れてきています」と嬉しそうに語った。
「人民網日本語版」2011年2月23日