福祉の推進、クリーンな政治の確立、日米対等外交----。選挙戦時に民主党は政権奪取のため多くの約束をした。だが福祉を推進するには、まず国債地獄と財政難の難題を解決しなければならず、クリーンな政治を構築するには伝統的な政治パワーとの闘争を免れず、米国の圧力の前に日本は為す術がないことは事実の証明する通りだ。現政権の危機は、実は選挙戦時の過度の約束のつけを返しているのでもある。
日本の世論が最近、政界を表現する際に常に使うのが「漂流」という言葉だ。日本の政党は何年も前に「改革」を叫び始めたが、まともな政治綱領に実を結んだ例がない。与党のすることは全て議席維持のためだし、野党は政権を奪取することばかり考えている。世論は方向性のない流水のように政治家達に煽られるままあちこち流れる。政界は羅針盤を持たずに前方を漂う。実は民意に添うとは、どれか一方の声を簡単に聞き入れるこではない。日本の歴史を見ると、優れた首相に事欠かない。彼らは民意と国情を冷静に分析し、長期的視点に立ち、かつ卓越した調整力と忍耐力を備えていた。ここに至らなければ、日本の政界が悪循環から早期に脱することはできない。
「人民網日本語版」2011年2月25日