「中国共産党に入党する動機は昔は大多数がgiveだったが、今では一部の人はtakeになっている」----。著名な軍事作家の言葉に大学生らは聞き入った。
「五四青年節」を前に、60歳を目前にした国防大学戦略教育研究部副主任、軍事作家の金一南氏が上海市で行った「信奉」に関する講演会には中国各地から大学生900人余りが集まった。
金氏と大学生等は「たとえ物質的生活が日増しに豊かになっている今日でも、人々は力を尽くして社会に多くの貢献をすべきだ」との考えで一致した。
演台の下では、1990年代生まれの大学生、李氷さんが金氏の講演に深く引き込まれていた。李さんは大学2年生当時の2009年に入党申請書を提出した。「私は社会と国家のためにより多くのことができるよう、党員になることを望みました」。彼女は金氏の述べる党史がわりあいに客観的なものだったことに興味を覚えた。
5月4日は中国の青年節。1919年に起きた「五四運動」と中国共産党の誕生との間には密接なつながりがある。1893年に生まれた毛沢東は、30歳になる前に「五四運動」と中国共産党の創設に参与した。19世紀においては、毛沢東も「90年代生まれ」だったのだ。
それから1世紀近くが経った。中国共産党創設90周年を前に、1990年代生まれの新しい中国の青年は、この世紀を跨ぐ政権党をどう受け止めているのだろうか?
講演の終りに大学生らから発せられた質問は、率直でもあり困惑の滲み出たものでもあった。「キリスト教を信じることと共産主義を信奉することの違いはどこにありますか?」「今日の教育は90年代生まれにどのような信奉をもたらすものであるべきですか?」----。
金氏は「私は1980年代生まれや1990年代生まれの若者は、親の世代よりも強いと思います。これは人類文明の進歩の法則に合致します。先輩として私たちは、90年代生まれが精神的絆を維持する手助けをすべきです」と述べた。