【英紙タイムズ電子版 5日】墜落した米ヘリコプターはおそらく極秘のステルス機
パキスタンに潜伏していた国際テロ組織アルカイダの最高指導者ビンラディン殺害任務で墜落したヘリはこれまで公開されたことのない、レーダーに探知されにくいステルス機ではないかとの見方が専門家の間で出ている。米軍がパキスタンの領空から離陸する際、パキスタン軍事当局は数機の戦闘機に緊急離陸を命じたにすぎなかった。この技術がパキスタンの盟友で、すでに独自のステルス技術開発を行っている中国の手に渡るのを米政府が望むはずがない。
中国初のステルス機「殲(J)20」は今年1月、初飛行を終えたばかりだ。同機には、90年代のコソボ戦争で墜落した米ステルス機「F-117」を模した技術が使われていると推測されている。
【米クリスチャン・サイエンス・モニター 5日】ステルスヘリ:シールズ突撃隊はビンラディン襲撃に秘密兵器を使ったか?
米軍はビンラディンの邸宅に不時着したこのヘリを爆破するつもりだっが、後部が無傷の状態で邸宅の壁の外に残ってしまった。ヘリの残骸の写真が公開されるや、このヘリが「ブラックホーク」の特徴と、ステルス性ジェット戦闘機の特徴を備えていると軍事機に詳しい専門家は判断。
パキスタン当局は2日、不時着したヘリの残骸に防水シートをかぶせ、トラックに積んで運び去った。元ホワイトハウスの対テロ専門家のリチャード・クラーク氏は、パキスタンと中国の関係は親密であることから、米国が残骸の最終的な行方を懸念するのには理由があるとした。
クラーク氏は4日、ABCテレビで、「ペンタゴンは機体の残骸の一部がステルス機開発を進める中国に渡っているのではないかと懸念している」と話した。