支持率が低迷している日本の菅直人首相が10月に中国を訪問、同月10日の辛亥革命100周年記念行事への参加を検討していることがわかった。菅氏はすでに3つの重要法案成立後の退陣を表明しており、国会は会期は8月末まで。そのため与野党からは彼の訪中に批判の声が上がっている。菅氏が続投することになれば、政局は一層混乱しそうだ。香港紙・文匯報が4日、伝えた。
首相周辺の情報によると、菅氏は辛亥革命の記念行事に出席したい意向で、実現すれば就任後初めての訪中となる。10月10日は首相の65歳の誕生日でもある。中日船舶衝突事件で悪化した日中関係の改善に意欲を示している。
◇早くから辛亥革命に言及 外国訪問の手はず
菅氏の辛亥革命への思い入れは強く、今年1月の施政方針演説では「中国の近代化の出発点となった辛亥革命から今年で100年になる」と言及。さらに辛亥革命において日本は孫文らを積極的に支援したと指摘した。「来年の日中国交正常化40周年を控え、改めて両国の長い交流の歴史を振り返り、幅広い分野での協力によって戦略的互恵関係を充実させることが重要だ」と述べた。
中日両国は毎年首脳の相互訪問を実施しており、今年は日本の首相が訪中する年。5月に東京で行われた中日首脳会談で温家宝首相は菅首相の年内の訪中を招請。菅首相は「本年の都合の良い時期に中国を訪問したい」と応じていた。
◇国会会期は8月末まで 「居座り」か