英「オイル・エコノミー」誌は7月号で、国際通貨基金(IMF)も今年4月、南スーダンとケニアを結ぶパイプラインは「南スーダンの独立の基礎を固め」、75%の南スーダンの原油輸出を担うようになると指摘したと伝えた。パイプラインが完成すれば、スーダンのハルツーム政権に深刻な打撃をもたらす。先月、バシール大統領は「南スーダンが石油権益の分配問題において北部の3つの提案を受け入れないのであれば、パイプラインを止める」と威嚇した。
新パイプライン建設は何年も前から言われてきたことだが、南スーダンからケニアへの地形は上りになっており、非常に高い技術力や資金力が求められる。完成したとしても、輸送コストがかかれば、国際市場で競争力を失う。南スーダンは現在、各業界が未発達の状態で、情勢もまだ安定しておらず、各方面の法律・法規も整備されていない。そのため、新パイプラインの安全性が確保できるか、各国企業が見守っている。また、米国とケニアは南スーダンの独立を積極的に支援し、新パイプラインの積極的な提唱者でもある。それも石油権益を享受するのがねらいだ。