◇インドネシアがなぜ中国にとって重要なのか
インドネシアは中国の国情と似た点が多く、共通点を見つけやすく、中国を支持・理解する重要な戦略パートナーとなりうる。
さらにインドネシアは太平洋とインド洋を跨ぎ、国際海洋航路の要塞であるマラッカ海峡の沿岸に位置し、戦略的地位は極めて重要だ。両国の経済は相互補完が可能で、今年の双方の貿易額は500億ドルを突破した。地域的にも、インドネシアは今後、ASEAN発展の原動力となり、同国と戦略互恵関係を結べるかが中国の東南アジア外交における成功と失敗の鍵を握っているといっても過言ではない。インドネシアは南中国海問題の当事国ではないが、当事国の仲を取り持とうとしており、ASEAN加盟国もインドネシアに期待している。
全世界が中国の発展を話題にし、中国人も大国外交に関心を寄せる中、北東アジアと東南アジアの2つの大国が同時に急成長している。この歴史的チャンスをつかみ、両国が協力して前進すれば、アジア全体の安定と繁栄につながることは間違いない。(張雲・新潟大学助教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月24日