中国とフィリピンは1日、北京で共同声明を発表した。全文次の通り。
中華人民共和国とフィリピン共和国の共同声明(2011年9月1日、北京)
胡錦涛国家主席の招きでフィリピンのベニグノ・アキノ大統領は8月30日から9月3日まで中国を公式訪問する。アキノ大統領は北京のほか、上海と福建を訪問する。双方は、今回の訪問は両国関係の発展に里程標的意義があると確認した。
北京滞在中、胡錦涛主席とアキノ大統領は実り多い会談を行った。呉邦国全国人民代表大会(全人代)常務委員長、温家宝首相がそれぞれアキノ大統領と会見した。両国指導者は国交樹立以来36年間の二国間関係の発展を前向きに評価した。双方は相互尊重、平等互恵を踏まえ、戦略的協力関係の長期的安定的発展をはかるため共に尽力することを改めて表明した。双方はまた2009年10月29日に調印した「戦略的協力共同計画」が引き続き双方の各分野の協力を導くものとすることで合意した。フィリピンは一つの中国の政策を堅持することを改めて表明した。
両国指導者は今回の訪問期間中に調印された取り決めに歓迎を表明し、これらの取り決めが双方の貿易、経済・技術、観光、海上相互接続、メディア、スポーツ、文化、情報などの分野の協力を一層強めるものであると信じる。
双方は両国が友好的隣国で、両国間の伝統的友誼が数百年続き、貿易協力が活力にあふれ、民間往来が続いていることを確認した。両国指導者は平和と発展に尽力する戦略的協力関係を引き続き固めることを約束した。
両国指導者は既存の二国間対話の仕組みが理解増進、協力拡大、関係強化に重要な意義があると確認した。
双方は両国指導者、政府省庁責任者、議員および司法、防衛、地方政府高官の定期交流・相互訪問を引き続き拡大することで合意した。双方はまた両国の青年、企業家、教育関係者、メディア関係者、芸術家の交流を強化し、両国と両国人民の間の相互理解・信頼を増進することで合意した。