◇米国への過度の依存から脱却
また、自ら情報収集衛星を研究開発し、打ち上げることによって、日本は米国への過度の依存から脱却し、情報収集における自主権を高めることを目指している。長い情報収集の歴史を持ち、昔は情報収集の大国だったに日本は、第2次世界大戦後、情報収集の面で米国に依存せざるを得ず、独自に衛星によって情報を収集する能力を持っていなかった。
当時、日本は主に米国、フランスなどの商業衛星会社に必要な衛星写真を購入していたが、これらの写真は1-2カ月遅れているので、日本は突発的な事件対応に問題があり、自らの戦略的意図があらわになる恐れもあった。特に、朝鮮が「大浦洞(テボドン)」中距離弾道ミサイルの発射試験を実施した1998年、日本側は米国経由でこの情報を獲得したのだ。これに大いに「刺激」された日本政府は、自国の情報収集衛星を整備していかなければならないと痛感した。
近年、情報収集衛星のネットワークの形成と衛星性能の大幅な向上につれ、日本は米国への過度の依存から初歩的な脱却に成功している。
◇軍事的「触角」を宇宙に伸ばす