プーチン首相の定例訪中が特殊な意義を持つ理由

プーチン首相の定例訪中が特殊な意義を持つ理由。

タグ: プーチン 首相 中ロ関係

発信時間: 2011-10-12 10:44:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ロシアのプーチン首相が温家宝総理の招待で今月訪中し、第16回中ロ定期首相会談を行う。両国首脳間の年に1回の定例訪問であると同時に、特殊な意義を持つ訪問でもある。特殊性には2つある。第1に、目的の特殊性。胡錦涛国家主席は6月に訪ロした際、メドベージェフ大統領と「中ロは今後、平等と信頼、相互支持、共同繁栄、世々代々の友好に基づく包括的・戦略的協力パートナーシップの発展に尽力する」との戦略目標を定めた。今回の訪問でプーチン首相は、この目標の実現に向けて中国首脳と共に計画を策定する。第2に、立場の特殊性。プーチン氏は先日行われた「統一ロシア」の党大会で、2012年大統領選挙の同党唯一の候補者に決まった。ロシアの政治勢力の構図と大統領選の規則から見て、プーチン氏の当選はほぼ確実だ。こうした背景の下で行われる訪中の重要性は言うまでもない。(文:王レイ久・中国現代国際関係研究院ロシア研究所研究員。)

中国人民にとってプーチン首相はよく知る指導者であり、古くからの友人でもある。プーチン氏は過去10数年間、大統領としても首相としても中ロ関係の前進に積極的に尽力し、中ロ戦略的協力パートナーシップの健全で安定した発展に重要な貢献を果たしてきた。両国は2001年に「中ロ善隣友好協力条約」を締結し、中ロ関係の長期的な発展に向けた堅固な法的基盤を築いた。また、国境を最終的に確定して、最も敏感な国境問題によって将来対立が生じる可能性を排除した。経済面ではたゆまず協力分野を拡大し、協力の質を高めた。2010年末に開通した中ロ石油パイプラインは、中国には新たなエネルギー安全保障を、ロシアには信頼できるアジア太平洋エネルギー輸出市場を提供した。2011年に相互貿易額は金融危機の影響を完全に克服し、過去最高の700億ドルに近づく見通しだ。両国は国連、G20、BRICS、上海協力機構など国際組織で息の合った協力をし、安全保障分野で互いに信頼し、重んじ、国境地域の安定を確保すると同時に、一連の戦略的協力行動を通じて北東アジアと中央アジアの安全を効果的に促進し、保障してきた。これら全てはロシアの中心的指導者の1人としてのプーチン氏の積極的な努力と切り離せない。

今後10年の国際関係の大変革を前に、中ロの「包括的・戦略的協力パートナーシップ」をいかに深め、拡大するか。これは両国首脳と社会各界が共に考えている重要な問題だ。プーチン首相の訪中時、双方は重大な国際問題や中ロ関係の今後の発展について踏み込んで意見交換し、具体的な協力文書にも調印する。いかにして欧米債務危機の国際経済への衝撃に対処し、世界経済が二番底に陥って中ロなどに災いが及ぶことを回避するか、いかにして公正・合理的・有効な国際経済管理システムを構築するか。これらは中ロ双方の協調が必要だ。今回の訪中では、双方の重要なエネルギー協力である中ロ天然ガスパイプライン建設プロジェクトについての、より具体的な成果も期待される。いかにしてロシア経済の近代化および「2020年までの社会・経済発展計画」と中国の近代化および「第12次五カ年計画」をより良く連結させるか、いかにして両国の経済協力の実効性を高め、両国首脳の確定した2015年までに1000億ドル、2020年までに2000億ドルとの目標を1日も早く達成するか。これらは双方にとって研究と計画を要する新たな問題だ。ここ20年近くの中ロ関係の発展の歩みは、双方が誠実に接し、革新に長じさえすれば、両国関係のたゆまぬ強化と発展が可能なことを物語っている。今後両国はこの原則を引き継ぎ、包括的・戦略的協力パートナーシップの前進に努めていく。プーチン首相の訪中は定例ではあるが、並外れた意義を持つのだ。

「人民網日本語版」2011年10月11日

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