インドネシア・バリ島で先ごろ、ASEAN首脳会議、ASEAN+1(中国)首脳会議、ASEAN+3(中日韓)首脳会議、東アジアサミット(EAS)など東アジア首脳が出席する一連の会議が行われ、注目を集めた。会議では地域協力というテーマが強く打ち出された。また、中国が東アジアの地位向上と地域協力の深化において果たす役割に対し、世界の注目が集まった。
シンガポール国立大学アジア・グローバル化研究所の黄靖所長は人民日報の取材に答え、「今回の東アジアサミットにはいくつかの域外国が参加した。これは、中国とアジア国家の台頭により、国際社会における当該地域の影響力が高まったためだ。中国の急速な発展にけん引され、東アジアがかつて無いほどの国際的地位と影響力を持つようになったことが証明された」と語る。
▽中国とASEAN、相互信頼が強まる
「The Indonesian quarterly」誌は今年、「中国の経済的実力が日に日に強まる中、中国の影響力は世界、特にアジア太平洋地域の隅々にまで及ぶようになった」とする文章を発表した。
米国のアジア問題専門家、ファイゲンバウム氏はザ・ディプロマット(電子版)のインタビューに答え、「欧米では経済が低迷し、需要が落ち込んでいるが、中国の需要はますます力強くアジア各経済体の成長を支えている」と語った。
ある分析によると、中国とASEANの関係が発展するに伴い、中国とASEAN諸国の相互信頼も必然的に強まるという。現在、中国とASEANの経済貿易関係の発展はすでに双方が相互信頼を高める上での基礎となっている。黄所長はこの問題について、「アジア太平洋地域が今日のような国際的地位を得られたのは、中国の平和的発展によるものだ。中国を中心とする地域経済一体化の流れは逆行できない。域外国が参加してもこの流れが実質的に変化することはなく、それどころか中国ないしはアジアの国際社会における重要な地位がより目立つようになるだろう」と語った。