未来の共創:中日韓協力の大きな方向性

未来の共創:中日韓協力の大きな方向性。 間もなく終わる2011年は東北アジア情勢にとって転換の年だったと言える。昨年は一触即発の状態だった朝鮮半島情勢は緩和へと向かい、緊張と対立の中日・韓日関係も多少改善し、中日韓協力事務局(TCS)がソウルに設置され、中日韓の実務協力は着実に前進しつつある…

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発信時間: 2011-11-23 14:37:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

間もなく終わる2011年は東北アジア情勢にとって転換の年だったと言える。昨年は一触即発の状態だった朝鮮半島情勢は緩和へと向かい、緊張と対立の中日・韓日関係も多少改善し、中日韓協力事務局(TCS)がソウルに設置され、中日韓の実務協力は着実に前進しつつある。(文:劉江永・清華大学現代国際関係研究院副院長。「人民日報海外版」コラム「望海楼」掲載)

2012年に中日は国交正常化40周年を、中韓は国交樹立20周年を迎える。中日韓が「歴史を鑑として、未来に向かう」精神に基づき、友好協力の未来を共に創出することは、各国の共通利益と人々の美しい願いに合致する。中日韓は2012年を「未来共創の年」とすることができる。

世界経済に重大な影響を及ぼす存在である中日韓が未来を共に創出することの意義は大きい。2010年の統計で中日韓の人口は合計15.1億人で、世界の22.3%を占める。GDPは合計12兆4000億ドルで、東アジア全体の90%、世界全体の19.6%を占める。貿易総額は5兆3000億ドルで、世界の16.1%を占める。しかもこれは中国の香港・台湾地区を含まない統計だ。中日韓協力の強化は3国の利益に合致するのみならず、世界の平和と発展にもプラスだ。

中国は中日韓の実務協力を積極的に推進し、対等な地位で参加している。今年5月に温家宝首相は第4回中日韓首脳会議のため訪日した際、李明博大統領と共にまず東日本大震災の被災地を遠路見舞った。この実践躬行の「温情の旅」は中日韓国民の心を温かくし、互いの心の距離を近づけた。11月に東アジアサミットにあわせて開かれた中日韓首脳会議で、温首相は中日韓による未来共創のビジョンを示した。すなわち▽中日韓自由貿易協定(FTA)の共同研究を年内に完成し、来年交渉入りする。中日韓投資協定交渉の早期妥結▽陸海連絡輸送協力を全面的に展開。北東アジア情報サービス網の建設を推進。新興産業協力を開拓。産業の高度化と経済構造調整を加速▽金融協力を強化し、二国間通貨スワップ枠の拡大----などだ。

中日韓協力は内的原動力を備えると同時に、様々な試練にも直面している。例えば、歴史的または現実的問題に起因する民族感情の問題、島嶼主権および海洋権益をめぐる争い、朝鮮半島の核問題と地域安全保障、冷戦思考の名残および域外国による制約要因などが、いずれも中日韓協力に影響を及ぼし得る。韓日の農業競争力の弱さも、中日韓FTA締結におけるボトルネックの1つだ。

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