李克強中国共産党中央政治局常務委員・副総理は26日、第6回中日省エネルギー環境総合フォーラムの開幕式に出席してあいさつした。李克強氏は、省エネ・環境保護協力はすでに中日両国の経済・貿易分野の協力の新たなハイライトになっており、高みに登って遠くを望み、戦略面から省エネ・環境保護協力をたえず深化させ、革新(イノベーション)・タイプ転換・発展の能力を増強し、経済成長の新たな核を育て、両国経済の安定成長と世界経済の逐次回復に貢献すべきであると指摘した。
李克強氏はさらに、次のように述べた。
▽世界的金融危機以降、人々は過去を反省し、未来を模索し、調整・変革の過程で経済成長の道を探し求めてきた。このところ、欧州の債務危機が膨らみ続け、国際金融市場の混乱が収まらず、多くの国で成長低下と物価上昇が重なっている。世界の経済回復のプロセスは困難で曲折しており、長期低迷の可能性が増大し、情勢は日増しに複雑になっている。こうした状況を前にして、発展パターンを革新し、新しい成長分野を育て、力強く、均衡のとれた、持続可能な成長をはかることがより一層必要になっている。この過程で、省エネ・環境保護を強化するとともに経済・社会の各方面に浸透させることは、一つの戦略的任務であり、現実的で差し迫った選択でもある。
▽中国はいま経済発展パターンの転換を急ぎ、発展のタイプ転換に力を尽くしている。タイプを転換しなければ、長期的発展が持続不能になるだけでなく、目下の安定した比較的高い成長も維持するのが難しい。タイプ転換も発展であり、経済構造の最適化、成長の効果向上、市場空間の拡大、人民の福祉増進のための発展である。省エネ・環境保護に力を入れることは、経済タイプ転換の重要な突破口であり、新しい成長分野の形成に有益である。発展にとっては市場の需要を創造し、新たな原動力を与えることができ、企業にとっては技術水準を引き上げ、経営効率を増進することができ、住民にとっては環境の質を改善し、生活の質を高めることができる。これは中所得段階にある中国経済を発展させる一大潜在力であり、中国が資源・環境のネックによる制約を解消し、持続可能な発展を実現するために必ず通らなければならない道でもある。