野田佳彦氏が3カ月前に日本の首相を引き継いだ際、どうすれば短命に終わった前任者たちよりうまくやれるのかが世間で取り沙汰された。彼らはみな分裂し、膠着した国会に悩まされてきた。野田首相の策略は秘密裏に政策を決定し、ひそかに大枠を描くと同時に、妥協、謙虚、そして自らは議事日程を設定していないイメージを示すことにあると言える。ロイター通信の報道を新華網が伝えた。
ずるずると引き延ばされてきた財政再建、福島第1原発のメルトダウンを受けたエネルギー政策の再設計、新たな成長軸の発掘----。これらは前方に横たわる試練の一部に過ぎないが、野田内閣を圧倒するに十分だ。民主党政権の最初の2年間を率いた鳩山由紀夫氏と菅直人氏は政策のブレと誤りによってつまずいたが、少なくとも野田首相は取り組みの準則を見出したようだ。
米国の指導する環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加するかどうかは対立を引き起こしやすい問題で、新首脳のリーダーシップを真に試すものだった。野田首相は常にTPPの利点を説き、参加への賛意を表明し、活力ある太平洋地域への参入に熱心な大企業も参加を働きかけたが、政治的影響力の大きい農業ロビー団体は強く反対した。
野田首相はこの問題を党内の専門チームに委ね、彼らが(案の定)妥協にいたらないのを見て、初めて関心を表明した。野田首相は早期に姿勢を表明しなかったことで大きな批判にさらされた。