中国が2001年12月、世界貿易機関(WTO)に加盟してすでに10年が経過した。中国WTO加盟10周年フォーラムが12月11日午前10時、人民大会堂で開催され、席上、中国の胡錦涛主席が重要な演説を発表した。
また、WTOのラミー事務局長や、国連貿易開発会議のスパチャイ・パニチャパック事務局長、ならびに世界銀行(WB)、国際通貨基金(IMF)の責任者など内外各界の代表もフォーラムに出席した。
2001年12月11日、中国は正式にWTOの加盟国になった。過ぎ去ったこの10年間で、中国の経済と対外貿易は急速に発展してきている。現在、中国は世界第2位の経済体となり、そして世界最大の輸出国と世界第2位の輸入国になっている。
「中国のWTO加盟10周年ハイレベルフォーラム」が11日に人民大会堂で行われ、胡錦濤国家主席、王岐山副首相、ラミー世界貿易機関(WTO)事務局長、スパチャイ国連貿易開発会議(UNCTAD)事務局長、篠原尚之国際通貨基金(IMF)副専務理事、カヌート世界銀行副総裁ら賓客が出席した。
胡主席は重要談話を発表し「過去10年来、中国はWTO加盟時の承諾事項を全面的に履行し、貿易と投資の自由化・円滑化のレベルを著しく高めた。農業、製造業、アパレル業の市場参入の拡大、輸入関税率の引き下げを続け、輸入割当や許可証などWTO規則に沿わない全ての非関税措置を撤廃し、貿易経営権を全面的に開放し、外資参入のハードルを大幅に低くした。中国の関税率水準は15.3%から9.8%に下がった。これはWTOが途上国に課す要求以上の成果だ。サービス貿易の開放部門は100個に達し、先進国の水準に近づいている。過去10年来、中国は平等・互恵、協力・ウィンウィンの対外開放政策を堅持し、世界経済の発展を力強く促してきた。製品貿易額は世界6位から2位に上昇した。うち輸出額は1位に躍進し、輸入額は累計7兆5000億ドルに達している。外資の直接投資額は7595億ドルに達し、途上国中トップだ。対外直接投資は年平均40%以上伸び、2010年には世界5位の688億ドルに達した。中国は毎年平均7500億ドルの製品を輸入して、貿易パートナーに大量の雇用・投資機会をもたらしている。在中外資系企業の累計送金利益額は2617億ドルで年平均30%伸びている」と述べた。
胡主席は以下の方針を表明した。
(1)中国は対外経済・技術協力をさらに拡大する。
(2)中国はバランスのとれた貿易の発展をさらに促進する。中国は今後5年間、内需拡大戦略の効果的実施に伴い、消費構造が引き続き高度化し、市民の潜在的消費力がさらに解き放たれる。消費財小売総額は年平均15%以上伸び、2015年には32兆元に達する見込みだ。市場規模は世界の先頭に立ち、今後5年間の輸入総額は8兆ドルを超え、世界各国に巨大なビジネスチャンスをもたらす見込みだ。
(3)中国は全方位的な対外開放構造をさらに完全なものにする。中国の地域の多様性と発展の不均衡性は重層的・多元的な投資機会を秘めている。われわれは対外開放の拡大と地域の協調的発展を結合し、沿海部、内陸部、辺境部の開放を協同推進し、強みによる相互補完、分業協力、バランスのとれた協調的地域開放の新構造を形成する。
(4)中国は「導入」と「進出」の双方を引き続き重視する。「導入」と「進出」は中国の対外開放の重要な構成要素であり、対外経済・貿易協力を深め、世界各国との共同発展を促進する上で効果的な道筋でもある。
(5)中国は公平で透明性ある市場環境をさらに築いていく。
(6)中国は共同発展をさらに推し進めていく。
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「中国網日本語版(チャイナネット)」「人民網日本語版」より2011年12月11日