韓国メディアによれば、現地時間12月12日午前7時ころ、韓国仁川海洋警察が監視任務についていたところ、中国漁船の船長に刺され、この巡査部長は病院での手当て中に死亡した。この事件を受け、韓国の大手メディアは大々的にトップニュースでこの事件を取り上げ、中国人船長に対し「韓国の排他的経済水域を侵犯し違法行為をした」と騒ぎ立て、韓国政府に強硬手段での対応を迫っている。ある新聞は韓国政府に対し、政府は中国に対して「だんまり外交」政策を取り続けている、主な外交紛争についても中国の好き勝手にされていると批判するまでにエスカレートしている。
韓国メディアが長文の論説などを続けざまに打ちだし、激しい口調で報道、言論を繰り広げていることに対し、中国ニュースサイト・環球網はネットユーザーに事件の感想を調査した。14日14時までで合計13335人のネットユーザーが回答。「中国漁船船長が韓国海洋警察を死傷した事件に関する韓国の強烈な反応について、ある専門家は理解できるといっていますが、あなたはどう思いますか?」という質問に対し、2392人(18%)が「理解できる」と答え、10943人(82%)が「受け入れられない」と回答した。
「理解できる」と回答した人は、中国人船長が韓国海上警察を刺殺した事件の本質は「個別案件」にすぎないが、言論が「過激」かどうかは別として、韓国市民の発言権は当然のものとして奪えないと認識している。また、「韓国は歴史上長期にわたって支配されてきたことで、自己卑下の心理が常に働き、人から見下げられているのではないかという懸念から、このような過激な言論で「個別案件」に対する国際的な関心を呼ぼうとしている。」という意見もある。
一部には理解を示すと同時に、このように指摘する人もいる。「過激な言論で事件の真相を埋没されることがあってはならない。韓国メディアは一斉に政府に強硬手段に訴えてこの件に対応するよう呼びかけているが、事件の真相はまだ明らかになっていない。韓国メディアが過度に歪曲して世論を先導することで、実際は市民に事件の真相を知らせないまま、理論だけでメディア裁判をイメージさせる恐れがある。」また、「まず、徹底的に真相を調査し、誰が先に暴力を振るったかをはっきりさせるべきだ。常識的に考えて、武装し訓練された韓国の法執行官が、武器も持たない漁民に刺殺されるとは考えにくい。事件の究明にメディアを介入させるべきではない。」という人もいる。