中国のラジオ局・中国之声の軍事評論番組『晩高峰観軍情』は、韓国軍が23日に黄海で軍事演習を開始することを伝えた。韓国軍は、演習が朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)への再砲撃、白翎島(ペンニョンド)への進入を想定したものだと明らかにしている。朝鮮からの挑発に対する武装部隊の機敏な反応を確認することが目的で、戦場における指令所の演習や実地訓練などを行う。
朝鮮による延坪島砲撃から1年が経ったこの敏感な時期に、韓国が軍事演習を活発化させる目的は何か。そのようなことをすれば、朝鮮半島の情勢はさらに緊迫化するのではないか。この問題について、軍事専門家である中国海軍の尹卓少将を取材した。
韓国軍の演習活発化 米国のアジア回帰への協調が狙い
尹卓少将は、韓国軍が演習を活発化させているのは内政の願いを実現するためだけでなく、米国のアジア回帰の土台を作るためでもあると見ている。
これは韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権の挑発行為である。李明博政権には内政の願いがある。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の退任後、ハンナラ党が政権を執り、李明博大統領は改革を強いられた。その最初の取り組みが朝鮮との関係を悪化させ、朝鮮に圧力をかけて激しい反応を引き起こし、韓国を被害者にし、国内において民主党を抑圧することだ。
そのほか、李明博政権は米国のアジア回帰に協力し、米国、日本と共同で朝鮮に圧力をかける姿勢を世界に示している。朝鮮は米国との関係がぎくしゃくしてから、核兵器の開発を停止したことはない。経済が全面的に後退する中でも国防費を維持し、朝鮮半島の情勢は米・日・韓にとって重要な口実である。
朝鮮は「戦略的なワナ」を認識 表面的な反応のみ