資料写真:韓国にある米軍基地
だが、韓国政府内にある「海兵隊の韓国駐留による政治的影響は予想の域を超える恐れがあり、慎重に対処すべきだ」と主張する声も無視できない。海兵隊は上陸作戦を主体とする進攻部隊であり、ローテーション駐留することで、朝鮮ないしは中国などの周辺国に緊張が生じる可能性が高いことを意味している。朝鮮日報は、米韓同盟は「歴史的産物」だと中国は批判し、一貫して米軍の在韓部隊の増派に強く反対しており、「増派される海兵隊は山東半島の脅威となり、中米間に摩擦が起きるだけでなく、中韓関係を緊迫化させる恐れもある」と報じた。さらに、朝鮮が海兵隊の韓国でのローテーション駐留を容認することはあり得ず、より攻撃的な姿勢に出ると分析している。
韓国外交通商部のチョ・ビョンジェ報道官は7日の定例記者会見で、海兵隊のローテーション配置について米国と協議したことはないと説明。キム・グァンジン国防相は同日の国会証言で「報道は事実と合致せず、海兵隊の韓国配置に関する計画は見ていない」と述べた。
在日米軍韓国移転の報道が事実かどうかは別にしても、米国の最近のアジア太平洋での行動が地域情勢をより緊迫化させているのは確かだ。日本政府は米軍のアジア重視戦略に理解を示しているが、ペンタゴン(国防総省)の移転計画変更は普天間飛行場を固定化するものではないか、と地元民は心配している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月10日