レアアースの問題にせよ南中国海の問題にせよ、近年巻き込まれた国際紛争で中国は常に「一対多数」の状況に直面している。中国と摩擦を抱える一部の国は他の国や国家グループを引き込んで応援を得ることに熱を上げ、「狼の群れ戦術」で中国に対処し、中国との駆け引き上の立ち位置を強化しようとしている。中国が相当「孤立」しているかのように見える時もある。人民日報系の国際情報紙「環球時報」が伝えた。
中国人はこうした「包囲攻撃」に驚いて、「道義に反したために支持を失った」などと考えては決してならない。中国は何も誤ったことはしていない。突然湧いて出た「統一戦線」を西側メディアは大げさに報じているが、実際に中国に影響を与える力は全くない。
中国が強大化したからこそ、一部の「合従」意欲がこれほど頻繁に生じているということに目を向けなければならない。外国が今日の中国との摩擦において一国で中国に譲歩を迫ることは困難だ。
中国の台頭が次第に既存の世界秩序に抵触するに伴い、その秩序は本能的に中国の台頭を妨害しようとする。様々な不快感が綯い交ぜになっているが、こうした感情や心理の集合体が本当に中国を抑え込む力を形成できるかどうかは、また別の話だ。
今までのところ、米国の参画と煽動があっても「中国牽制連合」の大多数は世論や訴訟のレベルのものだ。中国への世論攻撃は激しさを増しているが、中国が余り相手にしさえしなければ、こうした世論は最終的には無駄口で潰える。訴訟を起こされても勝敗は半々であり、恐れるに足りない。
米国が中国包囲の軍事同盟を強化するのは危険な遊びだ。だがこの危険性は各国が共に担っている。日本、韓国、オーストラリアは米国の対中圧力の手助けをすることで、自らに相応の圧力が跳ね返ってくるのを感じるだろう。中国が今日直面する大多数の面倒は自らの台頭によってもたらされたものだ。だがさらなる台頭を放棄すれば、われわれは肩の荷が下りたような解放感を得られるのだろうか?いや、さらにひどくなるだけだ。中国の台頭にはもう後戻りの道はないのだ。