基本的事実として、台頭は中国により多くの力をもたらした。表面上は面倒が多いが、実際にはわれわれはより安全になったのだ。
中国の核心的な戦略目標は台頭の継続であるべきだ。今後数十年で国力がさらに倍増するだけで、中国の静かな威厳はアジア太平洋全体の政治的現実となる。周辺国は中国に対する姿勢を調整し、米国のパワーも中国が外へ押し出すまでもなく自ずと東アジアから後退するだろう。
フィリピンのように先頭を切って中国をかき乱す国に対しては、手を下し、教訓を与える必要もある。フィリピンに教訓を与える方法は多くある。われわれがまずすべきは、フィリピンに制裁を加えることを余り重く見ないよう自らを説き伏せることだろう。これは台頭の途上における小さな面倒に過ぎないのだ。たとえフィリピンがこのためにより「反中」化しても、どうでもよいことだ。友人になれないことで支払う代償は、中国よりもフィリピンの方が大きいに決まっている。
米国やロシアは敵意を向けられることを恐れていない。中国も恐れてはならない。敵意を持つ対戦相手は、大国にとって台頭の副産物と言うことすらできる。少数の敵意や衝突は中国の台頭の根幹に触れることはできない。われわれがこうした落ち着きと圧力に耐える力を持てば、外国は中国を一層尊重し、どの国であれ中国への包囲攻撃の「狼の群れ」に加わる前に、熟考するようになるだろう。
「人民網日本語版」2012年4月11日