日本の海上保安庁は12日、新たな中国の漁業監視船が釣魚島付近の海域を巡視しているのを発見したと発表。これを機に、中日の同海域をめぐる紛争は一層高まりつつある。読売新聞は、日中間にこれによって衝突が生じる可能性もあると分析。両国の艦艇による「銃の暴発」の可能性は低いものの、巡視の際に日本側の艦艇が押し出す、さらには突きあたろうとするなど、かく乱し挑発する行為に出るのは決して珍しいことではない。
事実、日本のほか、中国の周辺諸国も同様のやり方を講じており、巡視船に特別強固な甲鉄板を張って体当たりに対応しているのである。
海上で法を執行する当局は巡視の際、常に相手側に押し出されたり、体当たりされたりしている。2010年9月、新聞「環球時報」の記者は中国の漁業監視船に同乗。釣魚島海域を巡視している間、日本巡視船の「接触戦術」を見聞した。当時、約300トンの巡視船PLH09が中国の巡視船「漁政203号」が航行する前方を突然、速度を上げて横切り、すかさず203号と釣魚島の間をさえぎろうとした。だが幸い、400トン余りの203号はこれを機敏に避け、危険をまぬがれた。接触戦術を実行する際、海上保安庁の巡視船は普通、サイドスラスターとジェットスラスターを装備しているため、それらを緊密に使い分けすることで、相手側の船舶と平行航行する時の距離を絶えず縮小し、最終的に相手側に航行方向を否応なしに変えさせることができる。