北京訪問中のパネッタ米国防長官は19日『環球時報』に対して、米国は中日の釣魚島(日本名:尖閣諸島)を巡る主権に関する紛争には肩を持たない立場だと述べ、中日関係は未来を見据え、過去にとらわれ過ぎるべきではないとした。パネッタ国防長官は中米関係の発展に期待していると語った。
19日午後に開かれた、北京の中国・海外記者向けの記者会見の会場で、パネッタ国防長官は国防長官として初の訪中を振り返り、感銘を受けた二つの点について語った。一つ目は、中米の間には意見の不一致が存在するが、両国は率直かつ誠意ある交流を実現しており、両国関係の未来にとってそれが何よりも重要であること。二つ目は、北京装甲兵工程学院の若い士官との直接的な交流により、彼らが中米関係の意義を良く理解しており、それにより元気づけられたことだ。
パネッタ国防長官は記者会見で、中米軍事交流の二つの新たな計画について確認した。一つ目は、パネッタ国防長官が20日に青島市の中国海軍艦隊を訪問し、演習を視察すること。二つ目は、中国は2014年に1隻の軍艦を派遣し、米国が主催する環太平洋合同演習に参加することだ。
中国人記者の、「米国は釣魚島問題で日本の防衛に協力するか」という質問に対して、パネッタ国防長官は「米国は肩を持たない立場だ」と繰り返し、「関連部門が共に努力し、平和的な解決の道を探りたい」と語った。記者の、「一部の日本人は第二次世界大戦の歴史を繰り返そうとし、釣魚島問題で危険な行為に出ているが、米国は日本に対してどのような『越えてはならないライン』を設定しているか」という質問に対して、パネッタ国防長官は即答を避け、「日本は釣魚島問題に対して多くの動機を持っており、複雑だ。しかし中日は歴史にとらわれず、前を見る必要がある。中日は同じ席に座り話し合うべきだ」と回答した。