新年早々、ミャンマー情勢が再び世界の注目を集めている。オバマ大統領による史上初のミャンマー訪問に続き、安倍内閣の閣僚が初の外遊先としてミャンマーを選択した。インドのアントニー国防大臣も1月22日にネーピードーを訪問する予定だ。このミャンマーの影響力を巡る争奪戦において、日米印の三カ国は外交・経済・軍事で共同戦線を張りつつある。
◇日米印 ミャンマーを「突然」重視
ミャンマー政府はこの数カ月間、エスカレートの恐れがある国内紛争への対応に加え、日米印三カ国の要員の接待に追われている。
アナリストは、「安倍氏は首相就任後、訪米前に重要な閣僚をミャンマーに派遣したが、それには次の三つの狙いがある」と指摘し、次のようにまとめた。(1)日本がミャンマーの経済繁栄に適した環境を築くため、援助を提供する用意があることを示す。(2)安倍氏本人のミャンマー訪問前の下準備をし、日本とミャンマーの戦略的協力関係を強化する。(3)母方の祖母の岸信介氏の手法に倣い、ミャンマー等の東南アジア諸国を抱き込むことで、アメリカの「アジア太平洋回帰」戦略に協調し、日本の同地域における外交成果により米国と取引する。
米国のアジア太平洋「リバランス」、中国の影響力拡大を受け、日米印は「突然」ミャンマーを重視しているが、これは偶然ではない。三カ国とミャンマーは互いに需要と利用価値を持つ。
◇中国の経済成長を抑制