前者の選択は高いリスクを伴うが、日本が本当に中国と衝突しようとすることを意味するわけではない。それは双方の緊張する摩擦・探りあいの過程、一種の意志比べであり、軍事衝突が発生した場合の両国の許容力が試されることになる。
客観的に見て、二種の選択にはそれぞれの理由がある。中国が一つ目の選択をした場合、それによるリスクを受け入れる必要があり、損得ばかりにこだわってはならない。挑発を続ける日本を放任することで生じる長期的な損失の方が大きいか、それとも中日の空海軍が開戦した場合に中国の戦略的チャンスの時期にもたらされる損失の方が大きいか。中国はこのような利益の比較対照を行うべきだ。
中米の戦略的な相互不信任が深刻化し、互いに主な警戒対象になる。現在の西太平洋の政治情勢はこうだ。また中国の台頭に不服である日本も自分を中国との摩擦の最前線に押しやっている。しかしここでは、一つの要素が重要になってくる。つまり双方には全面的な開戦の意向・意志がないということだ。この判断により、双方は強硬な姿勢を示し、相手が肝心な時に後退することに期待している。
中日が全面的な戦争に陥る可能性はほぼないと言ってよい。しかし両国が開戦に及んだ場合、どれほどエスカレートしどれほどの損失がもたらされるかを予想できる人はいない。釣魚島の係争は、実際には中日の意志比べである。我々はどのような選択を前にしても冷静であるべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月10日