中国外文出版発行事業局の黄友義副局長(全国政協委員、中国翻訳協会秘書長)は2日取材に応じ、中国文化の対外宣伝力を向上するため、中国は迅速に様々な形で強力かつ高水準の翻訳チームを発足すると話した。
今年は黄委員が全国政協委員を担当して6年になる。黄委員は、中国の対外宣伝において古くから活躍し、国内外の翻訳業界で名の通った人物。中国文化の海外輸出と翻訳業界に心血を注いできた。
黄委員が今年政協会議に持参した提案の一つが翻訳立法推進に関する問題。
世界第2の経済大国の地位が安定するにつれ、中国の対外交流は活発になり、翻訳市場が活気づいている。ただ、人材が引っ張りだこになると同時に、翻訳のクオリティに影響が出ている。翻訳市場の混乱の原因について、黄委員は、翻訳会社の設立、市場参入の際、厳格な審査と資格認証を経ないためと指摘する。例えば、食品が店頭に並ぶ前や弁護士、医師といった職業は許可・資格を必要とし、許可取得は法的規制を受ける。翻訳も市場において許可体制を確立するには法律が必要で、法律があってこそ市場をきちんと管理できる。
黄委員はまた、言語別、学科・分野別に公益的な翻訳人材バンクを迅速に構築し、翻訳の必要な人と翻訳能力を持つ人の架け橋となる交流の場を作る必要があると提案する。