米国のインターネット上で話題の「莫言ブーム」や宮廷ドラマ「甄嬛伝」のほとぼりが冷めていないことについて、「莫言の作品の中には中国の方言が少なくない。「甄嬛伝」の中の言葉も当時の時代の特色がみられる。これらの多元的な中国文化を海外に輸出するのに必要なのがまさに優れた翻訳だ」と黄委員は指摘する。
「世界中を見回しても中国の文学作品をうまく翻訳できる人の数は多くない。一人や十人の莫言では足りない。文学作品を中国語から外国語に翻訳するチームが国内外に早急に必要で、このチームが文化交流の促進に役立つ」と話す。
莫言のノーベル文学賞受賞は中国文学に新たな海外市場を切り開いた。この市場を拡大するための最もいい方法は「中国人と外国人が連携すること」と黄委員は提案する。
中国で最大規模の外国語出版機関である中国外文局は(1)中国の作家、出版社と協力し、系統的に紹介する(2)外文局が海外に設立した出版社を利用して、多言語で文学作品を紹介する(3)版権譲渡――の3路線で中国の文学作品を翻訳、紹介する。例えば、文学作品の英語版の版権を手に入れても、ドイツ語版、イタリア語版を出版する能力がない場合、パートナーを探し、それを譲渡するということ。
「莫言の受賞、甄嬛伝の海外輸出にわれわれは非常に奮起した。つまり、われわれの(翻訳)作業が非常に有意義だということだ」と黄委員は話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月3日