中国の軍艦は、初めて日本の北海道とロシアのサハリン島の間にある狭い宗谷海峡を通り、北太平洋の国際海峡に入った。1週間に及ぶ中露合同軍事演習を終えた後、中国軍艦はもっとまっすぐとした航路を通って青島港に帰航できたが、中国側は先鋭化する海軍部隊に、迂回して日本列島に沿って航行するよう命じた。これは、日本側に向けた強いシグナルである。
先週、中露合同演習「海上連合2013」がロシアのウラジオストク港近くの日本海で行われ、中国海軍は実力を示した。両国海軍は演習で、後方支援協力と実弾演習を実施。
演習は日本と米国に向けたものだと見ることができる。中露両国とも日本との間に領土紛争があり、米国にとって、この2つの大国は世界における数少ない地縁政治のライバルである。
そのほか、中国人民解放軍は日韓の間の対馬海峡も通過した。南の対馬海峡にしても、北の宗谷海峡にしても、理論上、この2つの狭い海峡で、日本の領海に属する海域は比較的多いはずである。しかし、日本は、核兵器を搭載する米国の軍艦がこの2つの戦略的要地を通れるように、通常の12カイリでなく、3カイリを日本の領海としている。
中国が宗谷海峡を通り、迂回して日本に沿って帰航するよう命じたのは、海軍の活動範囲を広げるためでもある。現状から言って、中国海軍の主な任務は中国の海岸の安全を守ることである。しかし、ここ数年、中国は海軍の行動範囲を拡大し、本当のブルー・オーシャン艦隊を作ろうと努めている。中国は近ごろ、東アフリカに海賊取り締まりを支援する軍艦を配備し、先週は中露合同演習「海上連合2013」に参加し、演習後には迂回して帰航した。これらの行動はいずれも中国の海上の威信を高めるためである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年7月19日