米国が韓国にMD配備すれば 中国の戦略兵器に脅威

米国が韓国にMD配備すれば 中国の戦略兵器に脅威。

タグ: 韓国 米国 MD 金寛鎮 ミサイル

発信時間: 2013-10-18 15:57:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

韓国国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官は16日午後、「われわれが米国のミサイル防衛システム(MD)に加わらないことは明らかであり、韓国が同システムに加わるのであれば、適切な必要性と理由がなければならない。また、必要性と数兆に上る資金から、韓国は米国のミサイル防衛システムに加わるべきではない」と表明した。また、米国が韓国に同システムへの加入を正式に求めたことはなく、ヘーゲル米国防長官が10月上旬に韓国を訪問した際も韓国のミサイル防衛システム(KAMD)と米国のMDは異なると示したと強調。韓国は自国のミサイル防衛システムを発展させ続け、米国のSM-3ミサイルを購入すると決めてもいないとした。

ところが、金寛鎮長官は14日、ミサイル防衛システムの構築について国会で発言した際、「われわれは、有効に対応できるように、多層ミサイル防御システムの構築を検討している」と述べた。国防部も、劉承ミン国防委員長に提出した報告書で、「(現有のミサイルとSM-3を)共に用いれば、ミサイル防衛能力を高めることができる」とした。「コリアタイムズ」は、金寛鎮長官の16日の米国のMDに加わらないという発言は、ミサイル防衛騒動に歯止めをかけていないとの見方を示した。「この国防部の高官が嘘をついているとは思わない。少なくとも今はそうだが、韓国が米国のアジアにおけるミサイル防衛の一部になるという米国の求めによる圧力を防げるか、また、その圧力をいつまで防げるかもわからない」。

韓国「朝鮮日報」の16日の報道によると、韓国国防部が態度を変えたのは、ミサイル防衛システムをめぐる争議に配慮したためである。SM-3ミサイルは緊急時、中国が発射した長距離ミサイルが東中国海や黄海の上空に入った際に迎撃できるため、中国を刺激することになる。また、THAADミサイルのコア設備AN/TPY-2の地上X-bandレーダーは中国を甚だしく刺激する可能性があるとも見られている。これらのレーダーの探知距離は1000キロに達し、韓国、中でも黄海に配備されれば、中国が米国抑止で使用する戦略兵器である大陸間弾道ミサイルと潜水艦発射弾道ミサイルの動きを早急に探知できる。米国は2012年、非公式ルートを通して、韓国政府に白ニョン島へのX-bandレーダー配備を提案したが、韓国政府は中国から抗議されることを懸念して拒否した。

ある中国人学者は16日、「環球時報」に対し、THAADは世界最先鋭のミサイル防衛システムであり、技術と戦術面において非常に重大な役割を担っていると話した。THAADの英語の正式名称はTerminal High-Altitude Area Defenceである。その名が示すとおり、上空で優れた能力を発揮する。米国の軍事サイトによると、THAADは40~150キロの高度で複数層の防衛の盾を形成し、地上のコア戦略、戦術的要塞、人が密集する地域を防衛することができる。16日に取材に応じた中国人学者は、韓国がTHAADを配備すれば、地図から見て中国から最も近い米国のミサイル防衛システムとなり、米国とその同盟国が中国のすぐそばに防衛システムを置くことは中国に対する脅威になるとの見方を示した。

「ソウル新聞」は16日、中国は米国が北東アジア、中でも朝鮮半島にミサイル防衛システムを構築していることに強く反対してきたと伝えた。米国は日本の集団的自衛権の行使を支持しているため、中国は日米による防衛の構築は中国を包囲する主な要素になると見ている。中国は、韓国のTHAAD購入を日米韓3カ国による中国を対象とした軍事同盟の構築と考え、それらの国を軍事的脅威と見る可能性がある。韓国の誠信女子大学の金興圭教授は、「米国のミサイル防衛システムは、朝鮮と比べて中国のミサイルに対する戦略的目標が強く、中国は韓国が自国の入り口を脅かすと見れば、韓国を敵視する政策をとる可能性もある」と話した。韓国のテレビ局MBCは同日、学者の言葉を引用し、韓国がこの防衛システムを購入すれば、日米韓の防衛ミサイルの情報面の共有を促し、韓国のミサイル防衛システムは米国に利用され、大陸間弾道ミサイルの迎撃に使われる可能性があると伝えた。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月18日

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