DSIは近年新たに開発された技術で、「神技」を持っている。それは亜音速と超音速の速度区間(M0.6~M1.2)で重量を軽減すると同時にエンジンの推力を上げ、より自在な飛行を可能にする。
殲10が従来採用していた二次元可変インテークに比べ、DSIはダイバータがなくなり、重量が軽減された。米国がF16で行ったテストの結果によると、DSIの採用で従来のエアインテークよりも186キロ軽減された。また、エンジンの実際の推力向上にもつながる。
重量が軽くなり、推力が上がった。エンジンが同じでも、J-10Bの推力重量比は必然的に高くなる。
注目に値するのは、DSIには大きなメリットがあることだ。それはダイバータという大きなレーダー反射源をなくすことで、レーダー反射断面積がかなり減ることだ。J-10Bの機体はつるつる、なめらかで、ステルス性能が殲10よりもアップしたのも納得がいく。
次に機内をみると、状況認識力が質的に変化し、欧州のラファールやユーロファイター タイフーンと十分に一対一で対決できる。
著名な英軍事情報誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーはこのほど「狙いはより高く:中国の空中における野心」と題する記事を掲載し、殲10Bは「中国の戦闘機の改良型の典型」で、「中国がフェーズドアレイレーダーを使った初の戦闘機であるとともに、エアインテークを改良し、センサーの探知距離と電子戦の能力が向上した」と「評価」した。