遼寧艦に関する議論のほかに、中国の国産空母に関する推測が集中的に伝えられている。英軍事情報誌ジェーン・ディフェンス・ウィークリーは、上海市の長興島の造船所で建造中の船体の一部は全通甲板を初めて採用した中国の水陸両用攻撃艦の可能性が高いが、この船体は中国初の国産空母の一部という推測や、中国の国産空母は大連の造船所で建造中で、遼寧艦の修復も同じ造船所で行われているという推測もある。
「米国がアジアにおける軍事力拡大後すぐに中国が原子力空母を建造しているという情報が伝えられた」。ロシアのテレビ局は23日、中国初の国産空母は遼寧艦より大型の11万トンで、米国最大の空母にも匹敵すると報じた。
インド紙も23日、中国が建造中の原子力空母の大きさは米海軍最大の空母に挑戦でき、新たな軍事競争の第一波となると指摘。さらに、同空母の設計図は旧ソ連の排水量8万トンの原子力空母の設計図に基づいており、旧ソ連のその空母は60機の航空機を搭載可能と伝えた。
こうした報道を受け、軍事専門家の李傑氏は「11万トンの大型空母の噂はまったくあてにならない」とし、「我々が巨大な空母を造れないことはないだろうが、問題はそれを何に使うかだ。これだけ大きな空母となると、艦載機がはどれだけ必要か、どういった離着艦方式をとるか、どんな動力システムを使うか、それにこれだけの空母なら喫水が深いだろうからどの港湾なら入れるか、海上における行動でどういった制約を受けるかなど一連の技術的な問題が絡んでくる」と話す。
「中国の空母計画は国家機密に属する」ことを踏まえ、ロイター通信は「遼寧艦の運行成功は中国が2020年までに国産空母を配備するための第一歩」と伝え、遼寧艦は空母プロジェクトの核心要素をどれだけ掌握しているかに国内外の注目が集まっているとした。これは艦載機の離着艦だけでなく、空母配備、防衛、供給に必要な海軍戦略と理論にも関わってくる。